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千葉県成田市

吉倉駅で設置検討調査/成田市/新駅の実現性検討/設置位置や施設規模など

2020/08/27 日刊建設タイムズ

 成田市は26日、「(仮称)吉倉駅設置検討調査業務委託」の一般競争入札を公告した。未来を見据えた新たなまちづくりを推進する吉倉地区において、まちづくりの核となる(仮称)吉倉駅の設置位置を検討し、施設規模や概算事業費など、事業の妥当性や新駅設置の実現性等について検討する。9月4日から10日まで入札書を受け付け、11日に開札する。委託期間は2021年1月29日まで。予定価格は133万円(消費税抜き)、最低制限価格が84万7000円(同)。

 入札参加資格は、建設コンサルタント登録規定の鉄道部門の登録を行い、官公庁等が10年度以降に発注した鉄道駅に関する実施設計業務を元請けとして受注し、完了した実績があること、など。

 同業務では、京成電鉄本線(京成成田駅~空港第2ビル駅)間の吉倉地区において、地形や鉄道線形条件のほか、国土交通省の「鉄道に関する技術基準」における鉄道駅及びホームに関する基本的条件などを整理し、新駅の設置に適した位置や駅施設の規模、概算事業費などを検討するとともに、課題を抽出し、事業の妥当性や新駅設置の実現性などについて検討する。

 新駅の規模については、本年度に実施している「新駅需要予測調査」及び「吉倉地区周辺まちづくり概略設計」などを踏まえ、想定される駅の形態と、求められる規模や施設などを検討する。駅舎の形態については、ホーム形状や幅員、昇降設備類(階段・エレベーター・エスカレーター)の基数などを検討するとともに、駅空間の設定条件を整理し、駅舎及び駅ロータリーの規模を検討する。

 新駅需要予測調査は(仮称)吉倉駅とウイング土屋地先の(仮称)土屋駅の2駅を対象に委託。調査業務は社会システム(東京都渋谷区恵比寿1―20―22)が担当している。

 また吉倉地区周辺まちづくり概略設計は、組合施行による土地区画整理事業を前提に、吉倉地区周辺の約74・6haを対象に実施。委託業務は昭和(千葉支社・千葉市中央区新町1―17)が担当している。

 一方、事業費等の検討では、駅利用者数及び駅の規模・形態などから類似した鉄道駅を抽出し、概算工事費などについての事例を収集・整理したうえで、(仮称)吉倉駅の設置において想定される事業費などを検討し、設置箇所の比較を行い、最適な設置個所を検討するとともに、新駅設置の具体化に向けた課題等を整理する。

 同市では、成田空港のさらなる機能強化や国際医療福祉大学成田病院と連携した医療関連産業の集積などに伴う新たな開発需要や人口増加に適切に対応するため、吉倉地先の京成電鉄京成本線上に構想した(仮称)吉倉駅周辺から成田病院までの区域において、都市機能や住環境などの新たな基盤整備を目指し、未来を見据えたまちづくりを推進している。その中で、新たなまちづくりの核となる新駅の実現性を検討する。

吉倉駅位置図

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