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(社)長野県建設業協会諏訪支部

諏訪支部と県現地機関が意見交換

2020/09/04 長野建設新聞

長野県建設業協会諏訪支部(宮坂好史支部長)は1日、県現地機関との意見交換会を諏訪市内の諏訪建設会館で開催した。新建設会館での開催は初。支部からは16の議題が出され、現地機関が一つずつ回答するなど諸課題に対し発注者と受注者が認識を共有した。

意見交換会には諏訪支部から宮坂支部長、松木和彦副支部長、小口功理事らが出席。県現地機関からは諏訪建設事務所の清水孝二所長ら幹部、他に諏訪地域振興局農地整備課と林務課、諏訪湖流域下水道事務所、南信会計センターの課長らが出席。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、例年よりも人数を絞っての開催となった。

あいさつで宮坂支部長は「民間の建設投資が大きく落ち込んでいる中、経済を下支えする意味から公共投資の拡大が望まれている。災害が頻発する中、国土強靭化予算の継続と追加が必要だと思っている。本日の意見交換で相互の信頼を深め、公共事業の質・量とも充実したものとなれば」と期待。清水所長は、諏訪建設事務所の予算が、他の事務所と比較して伸びが少ないのではないかとの指摘に対し、「各年度毎に出している工事費支払金額をみると、昨年度は約45億円と、前年度よりも5億円、率にして12%増えている。さらにその前年度と比較すると25%増加している」とし、年度毎の支払額は大きく伸びているとし理解を求めた。

地域振興局各課や建設事務所から本年度の事業などが説明された後、意見交換に移った。本年度の議題は①設計時からの経過年数による2次製品の形状変更②現場条件を考慮した構造物のプレキャスト化③迂回路舗装の構成④生コン価格⑤変更時の新規工種の変更請負額(単価)⑥工事成績評価点数の採点項目⑦監督員の異動・交代⑧維持修繕工事における増工事の指示⑨Web会議や遠隔臨場⑩今後の継続教育の評価対象期間⑪失格基準価格算定における算定対象者⑫総合評価落札方式⑬隣接する前工事⑭第三者機関との協議⑮諏訪湖のエビ漁期の工事中止⑯春山除雪業務-の16項目について意見を交わした。





その中で、⑩の継続教育の評価対象期間について支部側は「令和3年度は現段階では従来どおり評価項目として運用するとのことですが、令和元年度に取得した単位は令和3年度に評価対象となるのでしょうか。また、評価対象とならないのであれば運用再開時期について、余裕をもって早めに公表してほしい」との質問に県側は「今現在の状況を県技術管理室に確認したところ、令和3年度の継続教育の評価対象期間はこれまで通り総合評価算定基準による運用を考えているとのことで、令和元年度に取得した単位を評価対象とすることは考えていない。継続教育についてはインフラの質向上につながるものと考えているので引き続き技術研鑽の取組みに期待をしている。継続教育の加点評価については、社会動向を注視しつつ今後判断していく。コロナの状況もあり不透明な部分もあるが、決まり次第お知らせしたい」と回答した。これに対して支部側は「急に再開されても1年前のポイントなのですぐにはとれない。早く決定してほしい」と重ねて要望した。





⑮の諏訪湖のエビ漁期の工事中止について支部側は「流入河川のワカサギ遡上時期の2月1日から4月30日は、特記仕様書で河川を濁す作業ができないが、河川工事は渇水期の短期間にしか工事ができず、施工を行うのに大変苦慮している。今年度はさらに、エビ漁期の6月1日から30日も施工不可との指示があり、さらに難しくなった。これからもエビ漁期の6月は施工できないのか」と県の考えを質すと県側は「今のところ、今年お願いしたような形になると思う。濁水の状況や緊急性もあり、各現場で協議してほしい。われわれも皆様の意見を聞いて漁協と調整していきたい」と理解を求めた。

諏訪支部と県の意見交換会

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