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【都道府県地価調査】全国全用途平均で3年ぶり下落/新型コロナが影響

2020/09/30 本社配信

 国土交通省が公表した2020年7月1日時点の都道府県地価調査結果によると、全国の全用途平均は17年以来3年ぶりに下落に転じた。全国住宅地の下落幅が拡大し、全国商業地が5年ぶりに下落に転じるなど、新型コロナウイルス感染症の影響によって、これまでの回復傾向から変化が生じている。

 この1年間のうち19年7月から20年1月までの前半は、交通利便性や住環境に優れた住宅地、オフィス需要が強い商業地、訪問客増加に伴う店舗やホテルの進出が見込まれる地域を中心に地価の回復傾向は継続していた。しかし、本年1月から7月までの後半は、新型コロナの影響による先行き不透明感から需要が弱まり、総じて上昇幅の縮小、上昇から横ばい、または下落へ転じたとみられる。

 三大都市圏では、住宅地は東京圏と大阪圏が7年ぶり、名古屋圏は8年ぶりに下落へ転じた。商業地は東京圏と大阪圏では上昇を継続したものの上昇幅が縮小し、名古屋圏は8年ぶりに下落した。

 地方圏は、全用途平均と住宅地は下落幅が拡大し、商業地は昨年の上昇から下落に転じた。全用途平均・住宅地・商業地のいずれも地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)では上昇を継続したが上昇幅は縮小となり、その他の地域では下落幅が拡大している。

 工業地のうち、地方圏の平均変動率は3年ぶりに下落に転じた。

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