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「二度と氾濫起こさない」/赤羽大臣が堤防決壊現場再訪

2020/10/03 長野建設新聞

 赤羽一嘉国土交通大臣は1日、東日本台風災害で堤防が決壊した長野市穂保地区を約1年ぶりに訪れ、工事が完了した現場を視察した。復旧が着実に進んでいる状況を自身の目で確認し、「二度と氾濫しないよう、流域全体でしっかり対策を進めていく」とあらためて決意を示した。

 赤羽大臣は昨年11月に現場に入り、惨状を目の当たりにしている。「前回は決壊現場の仮復旧が終わったところ。土砂が積もり、りんごも散乱し一帯はひどい状況だった。千曲川の氾濫は大変ショッキングだった」と回顧。そして「当時からまるで様変わりし、りんごもたくましく育っていた。緊急治水対策プロジェクトにより、地元の要望を聞きながら、千曲川が二度と氾濫しないよう、流域全体でしっかり対策を進めていく。住民に安心してもらえるよう取り組む」と話した。

 東日本台風災害を踏まえた信濃川水系緊急治水対策プロジェクトでは、2027年度の完了を目指し千曲川の災害復旧、改良復旧、河道掘削などを推進していく。

 穂保地区の堤防復旧区間の前後、立ヶ花狭窄部~村山橋間約8㎞を対象とした改良復旧による堤防強化は、今年10月をめどに工法を検討し、21年1月から工事着手。23年の出水期前に完了させる計画。

 また区間内の河道掘削は堤防決壊箇所付近で始まっており、立ヶ花狭窄部については今年11月までに掘削計画を策定し、関係機関との調整を経て、21年2月から工事に着手する。

 1日付で更新した千曲川河川事務所の発注予定では、「屋島築堤その9及び篠ノ井地区河道掘削工事」(長野市屋島ほか、築堤盛土工、市道切廻し工、河道掘削、工期5カ月、発注規模2億円以上3億円未満)と「福島築堤その5及び篠ノ井地区河道掘削工事」(須坂市福島、築堤盛土工、河道掘削、工期5カ月、発注規模2億円以上3億円未満)を第3四半期に、「立ヶ花地区河道掘削工事」(中野市立ヶ花、河道掘削、工期10カ月、発注規模3億円以上6億9000万円未満)を第4四半期に予定している。

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