国土交通省は、2020年度における出来高ベースの投資額を推計した建設投資が前年度比3・4%減の63兆1600億円となる見通しを明らかにした。6年ぶりの減少となったものの、建築補修投資額の計上が始まった15年度以降の6年間では3番目の水準。特に政府投資が前年度比3・1%増の25兆6200億円と引き続き好調で、15年度以降では最も多くなっている。
民間投資は37兆5400億円で同比7・3%減となる見通し。民間投資のうち、住宅建築投資は15兆200億円で同比8・1%減、非住宅建設投資は16兆2500億円で同比7・2%減、建築補修(改装・改修)投資は6兆2700億円で同比5・9%減となり、前年度が高水準だったこともあって、いずれも前年を下回る見込み。特に住宅建築投資は、過去6年間では最も低い水準となっている。本年度は新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言などの影響から、全体的な工事発注の遅れが見られる。
なお、本年度の見通しは算出に必要な各種データの公表時期が遅れたことにより、10月の公表となった。