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21年度から3か年で/千葉公園に1万立方メートル貯留槽/千葉市

2020/10/21 日刊建設タイムズ

 千葉市は、千葉公園における貯留量1万200立方メートルのプレキャスト式貯留槽(雨水流出抑制施設)整備工事などを2021年度から3か年かけて推進する。当該地区は合流式下水道区域で、中央処理区のうち北部第一地区にあたる。17年度策定の雨水対策重点地区整備基本方針で重点地区として位置付けられ、従来より整備水準を引き上げて降雨対策を実施することとなっている。実施設計については、貯留槽を「下水道実施設計業務委託(弁天雨水2―1)」、また接続管を「同(弁天雨水2―2)」として委託する。委託期間は、いずれも21年3月19日まで。

 千葉公園は中央区弁天3丁目ほかに位置している。降雨に対しては既設の貯留施設に加え、公園内の綿打池を活用して調整を行っているが、近年の局地的大雨などに対応できておらず、排水ゲートの操作などにより住宅地への流出を防いでいる状況。

 そこで、野球場南側の運動広場に、既設の貯留施設に隣接する形で貯留槽を開削工法により埋設する。

 貯留槽に集められた水は、ポンプ設備により揚水され、接続管を通って既設の下水管に排水される。

 接続管の実施設計業務の制限付き一般競争入札は、27日までの入札期間を経て28日の開札。

 また、貯留槽の実施設計業務については19日に制限付き一般競争入札を公告しており、23日までの入札参加資格申請期間、27日~11月4日の入札期間などを経て、同月5日に開札となる。

 貯留槽の実施設計業務においては▽資料収集▽現地作業▽設計計画▽各種計算▽図面作成▽数量計算▽工法・仕様比較検討▽照査▽耐震設計▽設計協議▽報告書作成――などを行う。

 設計計画で地下埋設物プロット、概略計画図の作成、課題の整理、最適工法の選定、計画雨量に対する照合、仮排水計画、部分補修および仮設の必要性の検討、工区分けの検討、既存の全体計画との整合性検討、耐久性の検証、作業ヤードの検討を行う。

 耐震設計では取水管・放流管・接続口・貯留施設について、レベル1およびレベル2地震動に対する耐震性を検討。管渠の接続部に関しては、屈曲角、抜き出し量、液状化の判定、永久ひずみや地盤沈下による抜き出し量の検討を行う。

 貯留槽の実施設計業務の入札参加資格要件は、市内に本店・支店・営業所等のいずかを有し、市の測量・コンサルタント入札参加資格者名簿において土木関係建設コンサルタントに登載されるとともに、国土交通省の建設コンサルタント下水道部門に登録されていることなど。

 また、過去15年間に完成し、引き渡しの済んだ雨水貯留槽の実施設計業務を元請けとして履行した実績を求めている。

 さらに、技術士(総合技術監理部門(上下水道)もしくは上下水道部門)またはRCCM(下水道部門)の資格を有する技術者を配置できること。

位置図

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