記事

事業者
栃木県宇都宮市

宇都宮市、みずほの通り暫定形で3月開通、408号上籠谷交差点~鬼怒テクノ1.7㎞、2橋整備し24年…

2020/11/03 日本工業経済新聞(栃木版)

 宇都宮市は、上籠谷町の市道5340号線(都市計画道路3・3・108号みずほの通り)を2021年3月末に開通させる。国道408号上籠谷交差点と鬼怒テクノ通り(408号真岡宇都宮バイパス)を結ぶ新設道路で延長1735m。一部4車線を含む暫定2車線で供用する。全区間の4車線開通は残る2カ所の橋梁工事を進め24年度を予定。道路建設課では21~22年度に上籠谷大橋の上部工、23年度に上籠谷橋の下部工と上部工、24年度に舗装工事の施工を計画している。

 北側2車線を暫定形で開通し、事業効果を早期に発現させる。国道121号との上籠谷交差点から1級河川江川(真岡)東側までの約1100mは2車線、鬼怒テクノ通りまでの約600mは4車線で供用する。鬼怒テクノ通り側は清南大地高架橋との立体交差となる。

 上籠谷交差点東側の南原用水沿いと江川沿いの2カ所の谷地を横断する橋梁、高盛土区間延長約160m、水路や道路を横断するボックスカルバート5カ所などが整備された。全体事業費は約54億8000万円。

 供用開始に向け今年度は鬼怒テクノ通り付近の盛土区間の道路を築造する舗装工事分割1号と表層舗装を含む分割2号の工事を11日に開札。発注済みの表層舗装の工事なども推し進め、21年3月上旬頃に工事を完了。開通式を開催する予定。

 21年度から2カ年で建設を予定する上籠谷大橋は上籠谷交差点付近の橋梁。北側車線の上部工と南側車線の下部工まで完成しており、南側の上部工を架設する。橋長は144m。上部工形式はPC4径間連結ポストテンションコンポ桁橋。

 23年度に工事を予定する上籠谷橋は江川を横断。橋長は35m。北側の橋梁と南側の右岸橋台1基が完成しており、残る左岸橋台1基と上部工を単年度で施工する予定。上部工形式はPC単純コンポ桁橋。下部工は逆T式橋台。

 計画幅員は25m。構成は車道3・25m×4、中央分離帯1・5m、路肩0・75m×2、歩道3・5m×2。暫定2車線供用時の幅員は11m(片側歩道)。

 事業は02年度に着手し、07年度に着工。貴重な自然環境を保全するため、環境影響調査による事前調査や対策の検討に十分な時間を充て工事に合わせて埋蔵文化財調査を進めてきた。用地取得率は100%。

 開通によって常磐自動車道谷和原インターチェンジ(IC)と東北自動車道矢板ICを結ぶ地域高規格道路「常総・宇都宮東部連絡道路」の一部を構成する鬼怒テクノ通りとの連続性が確保され、408号交通の鬼怒テクノ通りへの転換、国道123号などの東西交通のみずほの通りへの転換が促進され、鬼怒川左岸地域の渋滞が緩和。都市間交通の円滑化が図られる。

 開通後、上籠谷交差点から清原球場までの所要時間は約8分となり約4分短縮、井頭公園までの所要時間は約4分となり約6分短縮する。また、清原工業団地と宇都宮上三川ICを結ぶ新たなルートが形成されるなど産業拠点地区への交通アクセスが強化され、物流の効率化が期待される。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら