日光市は10日、日光産業団地(土沢、森友)へ移転する獨協医科大学日光医療センターの概要とスケジュールを市議会全員協議会で説明した。新病院は耐震RC造4階建てを想定し、延べ床面積は約1万7000平方m。2021年7月に新築工事に着工、22~23年度に開設する予定。総事業費は約90億円。
獨協学園から市に提出された計画概要によると、病床数は現在と同じ199床。HCU4床、重症病床8床のほかに感染症2床以上を確保する。
整備予定地は日光産業団地の北西側のⅠ区画と東側のⅢ区画で合計敷地面積は約7・5ha。Ⅰ区画に病院棟と駐車場、Ⅲ区画に職員寮と駐車場を配置。また、建物内院外薬局、衛生検査所を設置する。
Ⅰ区画は病院棟の周囲に車庫棟、受水槽、発電機置き場、駐車場(患者用550台、車いす駐車場25台)、ヘリポートなどを整備。新病院の建築面積は約6~7000平方m。駐車場は西側に配置する。
Ⅲ区画は84室以上の職員寮、職員用約460台と患者用約500台分の駐車場を確保する。
機能面では地域の中核病院として急性期医療を継続。地域医療機関との連携を強化するとともに、災害拠点病院、へき地医療拠点病院の機能、観光医療や実習を受け入れる教育機関の役割も引き続き担う。
診療科目・部門は呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、脳神経内科、病理診断科、糖尿病・内分泌内科、膠原病・アレルギー内科、心臓・血管・腎臓内科、皮膚科、放射線科、外科、呼吸器外科、心臓・血管外科、整形外科、脊椎センター・形成外科、泌尿器科、麻酔科、観光医療科、三依診療所、感染症内科を維持。組織横断的な救急・総合診療科と高齢者増加に対応する眼科を新設する。
市は12月と来年2月の定例市議会に日光産業団地の財産取得や土地貸し付けに関する議案を提出。来年3月上旬に用途区域の変更、3月下旬に基本協定書・土地賃貸借契約書を締結する予定。
日光産業団地は国道119号や121号バイパスが近接し、交通の利便性が高い。車で日光宇都宮道路土沢インターチェンジから5分、鬼怒川温泉から15分、獨協医科大学病院から30分でアクセスできる。
センターが移転を予定する区画の南側約3・1haについて市は①市民生活利便施設②産業振興施設③医療支援施設-を優先的に誘導する土地利活用基本方針を策定している。