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栃木県那須町

那須町、都市計画マスタープラン素案、新産業団地や都計道を検討

2020/11/13 日本工業経済新聞(栃木版)

 那須町は、次期都市計画マスタープラン素案をまとめた。目標年次は2040年度。まちづくりの地域別基本方針や実現方策を示し、道路や上下水道などの都市施設の整備を推進。新たな産業拠点や都市計画道路、総合運動公園の整備などを検討する。

 都市施設整備の基本方針で道路交通網については、都市計画決定済みの湯本地区5路線、新高久周辺地区3路線の計8路線(延長9480m)のうち、整備が完了しているのは那須高原通り線(主要地方道那須高原線)の1路線。今後も整備を推進し、黒磯那須北線と連携する新たな都計道ルートも検討する。

 都市活動拠点に位置付ける黒田原地区では県道改良により形成された幹線道路網を補完する補助幹線道路を配置。都市防災にも有効な道路網を検討する。町道、農道、林道も計画的に整備や改良を実施する。

 都市公園では広域的・総合的なスポーツ・レクリエーション機能を持つ町総合運動公園の整備を検討。上水道は未普及地域の解消や施設再編による持続可能な取り組みを推進。下水道や合併処理浄化槽も引き続き整備する。

 産業拠点に位置付ける菱喰内工業団地では、那須ICや那須塩原市方面とのネットワーク強化により交通利便性に優れた産業拠点を形成。周辺で新たな産業用地を検討する。

 地域別まちづくりの基本方針では、求められる機能などを重点的に配置する地区に「黒田原」「新高久周辺」「高久駅周辺」「菱喰内工業団地周辺」「那須高原スマートIC周辺」「湯本」「那須高原」「芦野」「伊王野」を設定。

 黒田原地区は中心市街地として公共公益施設や商業施設などの都市機能を集積。黒田原駅前広場の整備を検討し、企業立地も誘導。

 那須塩原市に近い新高久周辺地区は居住拠点を形成。那珂川沿いの筒地河川公園を多目的公園として整備し、遊歩道の筒地河川公園方面への延伸を検討。那須高原スマートIC周辺地区では新たな拠点形成のため未利用地を活用した土地利用を研究する。

 那須高原地区は道の駅友愛の森を中心に観光拠点を形成し、別荘地の居住環境を向上。那須塩原市と連携する主要地方道の矢板那須線、福島県白河市方面と連携する那須西郷線をネットワーク軸に位置付けるとともに、那須高原線の円滑な交通環境確保や湯本地区と那須塩原市方面との町道を活用した補完的なネットワークの形成を検討。那須高原線に近い町有地で公園や緑地の整備などを調査研究する。

 実現方策では新館の建築や既存施設の改修を行う道の駅那須高原友愛の森や再生プランに基づく湯本温泉街、芦野地区の観光拠点として遊行庵の再整備を推進。

 上水道事業では老朽管布設替えや漏水事故防止、施設の改造や廃止、浄水方法の変更、下水道事業では全体計画や認可区域の変更、管渠整備や処理場施設の改築更新を列挙。

 400mトラック陸上競技場、球技場、管理棟などを整備する総合運動公園の位置を検討。また、市街地開発事業や工業団地造成事業を検討するとした。

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