栃木市は１３日、新斎場整備運営事業（三谷１２２０－１ほか）の落札者を東亜建設工業グループに決定した。代表企業は東亜建設工業東京支店、構成員は山野井組（栃木市）、富士建設工業（新潟市）、大高商事（宇都宮市）の３社、協力企業は大建設計東京事務所、安藤設計（宇都宮市）、日立キャピタル（東京都港区）の３社。入札価格（税抜き）は４７億９７１２万８０円。

　年内に基本協定、年明けに仮契約を締結。落札者は仮契約までに市内に特別目的会社（ＳＰＣ）を設立。代表企業は出資比率最大とし、構成員はＳＰＣに出資する。市議会３月定例会に諮り、ＳＰＣとの本契約締結承認を求める。入札には３グループが参加した。

　総合評価配点は提案内容６０点、入札価格４０点の計１００点で審査。東亜グループは７８・１５点（３８・１５点、４０点）、２位の鴻池組グループは７７・４６点（３８・９５点、３８・５１点）、３位の大林組グループは７５・４７点（４２・０５点、３３・４２点）。

　入札価格は鴻池グループ４９億８２６１万５５８７円、大林グループ５７億４０９３万８９２４円。１０月に市新斎場ＰＦＩ事業者選定委員会（委員長・真鍋雅史嘉悦大学教授、５人）が最優秀提案者を選定した。

　公正を期すため、東亜グループを「アジサイ」、鴻池グループを「ブドウ」、大林グループを「トチノキ」と伏せて提案内容を評価。参加要件は構成員と協力企業で構成する設計、施工、監理、火葬炉整備、維持管理、火葬炉運転、運営に携わる企業グループ。

　事業はＰＦＩ法に基づき事業者自らが施設を設計・施工後、施設の所有権を市に移管。その後の維持管理運営をするＢＴＯ方式。市は提案内容達成度を定期的にモニタリングし、施設整備と維持管理運営の対価を支払う。

　予定価格（税抜き）は６０億６１０８万９０００円。最低制限価格は設定しなかった。設計・施工は２０２１年４月に着手し、施設の引き渡しと所有権移転は２３年５月。履行期限は３９年３月３１日までの１５年６カ月間。

　約２万４８００平方ｍの敷地にＲＣ造延べ４１００～４６００平方ｍ（火葬炉８基、待合室８室、告別室３室、収骨室３室）の施設を建設。駐車場は利用者用７５～９０台、障害者用５台以上、職員・業務用２０台以上、マイクロバス６台以上。

　計画地は南部清掃工場跡地。三方を丘陵林に囲まれ、清掃工場時代に使用していた貯水池が残存。西側急傾斜地は土砂災害警戒区域、砂防指定地。市道６１０９５号線がアクセスする。耐震安全性分類は構造体Ⅱ類、建築非構造部材Ａ類、建築設備甲類。