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建設業労働災害防止協会千葉県支部

無事故の歳末、明るい正月へ/現場無災害めざす合言葉/年末年始労災防止強調期間始まる/建災防千葉県支部

2020/12/01 日刊建設タイムズ

 「無事故の歳末、明るい正月」を合言葉に、建設業年末年始労働災害防止強調期間が1日、全国各地で一斉に始まった。新型コロナウイルスの感染予防対策措置を講じる中で、今年の県内建設業における死亡災害は10月末現在、既に昨年1年間と同数の12件。建設業労働災害防止協会千葉県支部(前田泰弘支部長)では、これを「非常に危惧すべき状況にある」と強く認識。建設現場におけるこれ以上の労働災害の発生を阻止するため、支部会員が一丸となって取り組む。


 引き続き3大災害撲滅 建設業労働災害防止協会千葉県支部長 前田泰弘


 今年に入り、新型コロナウイルスへの感染が世界中、日本国内に拡がり、千葉県においても、県民生活や経済活動に対する制限など大きな影響を受けました。そして、現在もこのウイルスへの感染予防対策の徹底が強く求められており、引き続き、十分な感染予防措置を講じていくことが必要とされております。

 例年通り、本年も年末年始労働災害防止強調期間を迎えることとなりました。

 千葉県内の建設業における死亡災害は、一昨年まで2年連続過去最少の10件となっておりましたが、昨年は増加に転じて12件となってしまいました。本年は10月末現在で、昨年1年間と同数の12件の発生を見ており、非常に危惧すべき状況にあります。

 本年の12件の死亡災害のうち、5件が墜落・転落災害、3件が崩壊・倒壊災害であり、建設業における3大災害の撲滅が依然として重要であることが実感されるところであります。

 一昨年4月にスタートしました国の第13次労働災害防止計画は、平成29年と比べて、計画期間である5年後の令和4年までに、建設業における死亡災害を15%以上減少させる目標となっています。

 全国では、本年は昨年より微増ではあるものの、中期的には減少傾向が続いており、この傾向が継続されれば、目標達成も難しくはないものと考えられます。

 千葉県の場合、計画の目標達成には、年間の死亡災害を8件以内に収める必要があり、一昨年の10件をボトムとして増加傾向がこのまま続くと、目標達成に「赤信号が灯る」こととなることから、今後、死亡重大災害撲滅に向けて、より一層の取り組みが必要とされます。


 墜落転落最重点に労働者の健康確保


 例年、労働災害が多発傾向にある年末年始に向けて、死亡災害の最多の原因である墜落・転落災害防止を最重点にした取り組みが求められています。

 また、感染予防対策を含めた労働者の健康確保対策にも、併せて取り組むことが必要とされます。

 建災防千葉県支部は本年も「無事故の歳末、明るい正月」を合言葉に、建設現場における無災害を支部会員一丸となって目指します。

前田支部長

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