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【施政方針演説】5年集中で国土強靱化対策/菅首相が考え示す

2021/01/19 本社配信

 18日に召集された第204回通常国会における施政方針演説で、菅義偉首相は災害対策やデジタル改革などを進める考えを示した。災害対策では、3月11日で発生から10年を迎える東日本大震災の経験も教訓としながら、災害が激甚化する中で災害時には万全な対応を速やかに行うとともに、5年間集中で事業規模15兆円を目途とする防災・減災、国土強靱化対策を進める意向を表明。また、大雨予測の精緻化、遊水地や貯留施設の整備、ダムの事前放流、土地利用の見直しなど「ハードとソフトの対策により住民の命を守る」と強調した。

 菅首相は成長の原動力として「グリーン」と「デジタル」を掲げた。エネルギーの関係では世界に先駆けて脱炭素社会を実現するとし「水素や洋上風力など再生可能エネルギーを思い切って拡充し、送電線を増強する。デジタル技術によりダムの発電を効率的に行う。安全最優先で原子力政策を進め、安定的なエネルギー供給を確立する」とした。

 今秋のデジタル庁の創設にも言及し「改革の象徴であり、組織の縦割りを排し、強力な機能と初年度は3000億円の予算を持った司令塔として国全体のデジタル化を主導する」と説明。1兆円規模の緊急対策として改革に着手し、全国規模のクラウド移行に向け「今後5年間で自治体のシステムも統一、標準化を進め、業務の効率化と住民サービスの向上を徹底する」との姿勢を見せた。

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