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福島沖地震で県内にも緊張走る

2021/02/16 埼玉建設新聞

 13日に発生した福島県沖を震源とする最大震度6強の地震では県内にも緊張が走り、警戒感が高まった。加須市内で震度5弱を観測したほか、川口市などを中心に3万件を超す停電が一時発生。インフラ関係の大規模被害は確認されていないが、今後は余震の可能性もあり、県内受発注者の警戒は続いている。

 今回の地震は震源の深さが約55㎞と深く、広範囲で揺れが観測された。気象庁によると、地震発生から1週間程度は同規模の揺れが起こる可能性がある。さいたま市内に拠点を置く関東地方整備局は、地震発生直後から地震災害対策本部を設置し警戒を続けた。

 ライフライン関係は東北電力、東京電力管内では計85万戸程度が停電。県内の停電は14日までに解消した。ガス・通信・水道関係の大きな被害はなかった。福島県内の常磐自動車道相馬インターチェンジ(IC)~新地IC区間では、切り土のり面が約5000?崩落し、復旧作業が進められている。こうしたインフラの大規模被害も埼玉県内ではみれていない。

 県は地震直後に災害即応室を置いていたが、現在は情報連絡室に体制移行している。

 揺れの大きかった地域では建物などが一部損壊して耐震性が低下するケースもあり、注意は必要だ。今回の地震は2011年3月の東日本大震災の余震との見方もある。震災から間もなく10年となる前に、災害対策・国土強靱化などの重要性が改めて浮かび上がった。

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