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事業者建設業労働災害防止協会千葉県支部
見出し「年度末が1年制す」/労災防止強調月間スタート/建災防が主唱/店社と作業所、緊密な連携  
掲載 2021年3月1日日刊建設タイムズ  
本文

 建設業労働災害防止協会の主唱による「2020年度建設業年度末労働災害防止強調月間」が1日、全国各地で始まった。様々な工事が輻輳し、完工時期を迎える工事も多いことから、労働災害の多発が危惧される年度末。この時期の建設現場の安全衛生管理を徹底するため、経営トップをはじめ現場の管理監督者らが一層の安全衛生水準の向上を目指し、店社と作業所との緊密な連携のもとで一体となり、労働災害防止活動を強化するもの。「年度末が1年を制す」。年別にみると「年初の時期」にあたる年度末は、統計的にその年の労働災害の傾向を占ううえで、大きなポイントを占めると言われる。県内建設業における死亡災害は、2017年、18年と2年連続で過去最少タイの10件を記録した後、19年と20年の2年連続で13件と、高止まりの様相を呈している。
 
 「墜落・転落災害」根絶へ
 
 年度末労働災害防止強調月間に際し、建災防千葉県支部としての「現状認識と対応」について、前田泰弘支部長が言及した。
              ◇
 県内建設業における最近の死亡災害は、依然として「墜落・転落災害」が多数を占める。過去5年間の死亡災害59件の主な事故の型の内訳をみると、「墜落・転落災害」29件(49・2%)、「飛来・落下」6件(10・2%)、「崩壊・倒壊」5件(8・5%)、「交通事故」5件(8・5%)となっており、「墜落・転落災害」が突出していることが分かる。
 建設業では、墜落・転落災害、建設機械・クレーン等災害、崩壊・倒壊災害が、死亡・重篤災害に結び付く「3大災害」とされているが、県内の建設業における死亡災害の減少を図るためには、何よりも「墜落・転落災害の撲滅を目指すこと」が肝要である。
 建災防本部では、特に、完工時期を迎え工事が増加し、様々な作業が輻輳することから、労働災害発生リスクの高まりが懸念される年度末を「労働災害防止強化月間」として位置づけ、会員の取り組みを強化することとしている。強化月間実施要領では墜落・転落災害防止の取組事項として、以下を挙げている。
 
 建災防本部が定めた重点事項
 
 ○高所作業における作業床、手すり等の設置。その設置が困難な場合は、安全ネットや安全帯取付設備の設置
 ○適切なフルハーネス型等の安全帯の選定及び使用前点検の実施と確実な使用
 ○足場等の「より安全な措置」として、法定の措置に加え、わく組み足場の上さん、わく組み足場以外の幅木等の設置
 ○足場の組立て・解体等においては「手すり先行工法」、十分な安全対策を盛り込んだ「大組、大払工法」等の採用並びに作業主任者、作業指揮者による作業手順の周知徹底及び作業状況の確認
 ○足場点検実務者研修の修了者による足場の組立て、一部解体もしくは変更後や悪天候後における点検の実施及び事業者による始業前点検の確実な実施
 ○開口部、作業床の端には、手すり、中さん等の設置及び注意喚起の表示等の「見える化」の推進
 これらの本部から示された墜落・転落災害防止対策は、建設現場にとってどれも重要な事項であり、そのほとんどは、これまで行政当局をはじめ、各方面から繰り返し指摘されてきた事項である。
 支部会員が施工するすべての工事現場で、これらの災害防止対策が確実に実行されるためには、事業主、現場管理者等による各現場での確認作業が不可欠である。
 建災防千葉県支部としては、千葉労働局並びに県下各労働基準監督署の指導をいただきながら、支部と分会が力を合わせ、こうした確認作業が励行されるよう、会員に働きかけていくこととしている。
 災害の多発傾向のある年度末を無災害で乗り切るためには、関係者一同、覚悟を新たに取り組む必要を痛感している。

 死亡災害13件と高止まりの様相

 2018年4月から「第13次労働災害防止計画」がスタートしているが、建設業における計画の目標値は5年間で死亡災害を15%以上減少させるというものである。計画スタート前年の県内の建設業の死亡災害は、過去最少の10件であったが、目標達成のためには、過去最少を更新して「8件以内」としなければならない。
 13次防がスタートした18年は、過去最少件数と同数の10件で推移したが、一昨年は12件と増加に転じ、昨年はさらに13件と増加傾向が続いてしまった。この13件のうち5件が墜落・転落災害であることから、やはり、何としても「墜落・転落災害の撲滅」が最重要課題である。

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