記事

事業者
栃木県真岡市

真岡市 第1学校給食センター建て替え、事業費25.6億円を想定、新年度から設計、工事23年度…

2021/03/02 日本工業経済新聞(栃木版)

 真岡市は、第1学校給食センターの整備基本計画案をまとめた。移転新築で旧コンピューターカレッジ南側(下籠谷4412-1ほか)を建設地に選定。整備手法は従来方式とし、想定事業費は25億6052万9000円を試算した。新年度当初予算には基本設計費1902万円を計上しており、4月から設計者選定手続きの準備を進める。7月にも基本設計、測量・地質調査に着手したい考え。設計期間は18カ月を見込む。完了次第、工事業者の選定手続きに入る。造成・建設・備品の工事は2023年度中に着手。期間は16カ月を想定。24年度に運営業者を選定し、25年度の供用開始を目指す。

 事業費の内訳は設計費5852万9000円、建設工事費19億2000万円、調理設備4億5000万円、調理備品1億1300万円、その他備品1900万円。

 建設地の敷地面積は約9300平方m。西側には国道408号バイパス(鬼怒テクノ通り)が南北に縦断している。敷地北側には旧コンピュータカレッジを活用する芳賀地区広域行政事務組合が事務所を構え、建設地の一部は組合が駐車場として利用。

 市街化調整区域の市有地で上水道は近くの本管に接続が可能。下水道は、排水処理設備を場内に設置し処理した水を東側約700m離れた井ノ頭用水に放流するか地下に浸透させるかで検討する。放流する場合は、約7000万円の配管工事費が必要となる。

 新学校給食センターは2階建て建築面積約2200平方m、延べ面積3000平方m程度を想定。外構面積は7100平方m程度(緑地、付帯施設含む)とした。建築面積は先行事例の実績値に基づき1食あたりの1階床面積を平均の0・44平方mで算出した。

 施設計画の基本的要件にはドライシステム導入による2次汚染の防止や床のフラット仕上げ、汚染作業区域と非汚染作業区域を明確化、汚染作業区域と非汚染作業区域に専用器具洗浄室設置などを盛り込んだ。

 最大100食分のアレルギー対応専用調理室の設置や対応食調理で充実した除去食、代替食を提供できる設備・機器類を導入する。

 防災面は「官庁施設の総合耐震・津波計画基準」に基づき耐震性能を確保。基本設計で構造種別を検討する。災害時は避難所で炊き出しを実施するため敷地内に防災備蓄倉庫を整備するほか、飲料水を確保するため受水槽に防災貯水槽の機能を付加することを検討する。

 その他の施設機能では調理場25度以下、湿度80%以下の作業環境維持に努めるほか身障者用駐車場、エレベーター、多目的トイレ等を設けバリアフリーに配慮する。

 平面計画は給食エリアすべての機能を1階に配置。作業効率や経済性に考慮し単純な平面形状にする。2階には見学通路、研修室、食堂、更衣室を配置。エアシャワー、エアカーテン、履き替えスペース、手洗い・消毒の洗浄設備を備え各作業区域の入り口で適切な洗浄度を確保する。

 建設地の選定は旧コンピューターカレッジ南側、西田井グリーンセンター(西田井1365)、大田山団地跡地(西郷2585-42ほか)、科学教育センター北側の市民駐車場(田町1349-1)の4候補地から比較検討。

 旧コンピューターカレッジ南側は①バイパスに近接し配送の利便性が良い②十分な敷地面積が確保でき理想的な施設配置が可能③敷地北側で5・1m~6・4mの車線幅の道路に接道④近隣に住宅が少ない-など様々な観点から総合的に判断し最適地と判断した。

 市は施設規模を決定する際、市全体の学校給食体系をもとに検討。提供食数は第1給食センターを5000食に設定。第2給食センター(大根田1549)は現在の1350食から2000食に増やすため調理設備を改修する。

 第2センターの改修費は概算で2億2853万4000円。これに第1センターの整備費、運営費、修繕費を加えた総事業費は125億5623万9000円となる。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら