記事

事業者
栃木県那珂川町

那珂川町民プールS造1584平方m、工事費9.7億 トレーニング室も、4月にも入札手続き

2021/03/10 日本工業経済新聞(栃木版)

 那珂川町は町民プール新築に着手する。年間を通して利用できるS造平屋建て延べ床面積1584平方mの屋内温水プールを小川運動場に建設する。25mと幼児用プールに加え、トレーニング室や多目的スペースを併設した健康増進施設。2021年度早々に入札手続きを始め、6月までに工事請負契約締結の議会承認を諮って着工する予定。工期約10カ月を見込んでおり、21年度末頃の竣工、22年5月頃のオープンを目指す。建築、電気設備、機械設備の一括発注が有力。21年度当初予算案に工事費9億7000万円を計上した。

 解体中の町民プールの跡地とテニスコートの南側隣接地を活用して建設する。建物内は南側をプール、北側をトレーニング室・スタジオ・多目的スペースのエリアとし、中央をホール・観覧スペースとする計画。

 プール室は693平方m。プールは25m6レーン(水深1・1m)と隣接する約15mの低床2レーン(0・75m)。ひょうたん型の幼児用プール(0・55m)、ジャグジーも設置する。

 プール西側はボイラーやろ過設備を置く機械室(132平方m)、コースロープなどを収納する器具庫(17平方m)。

 プール上部や東側をはじめガラス面を大きくして太陽光による暖房効果を発揮。屋根に窓を設けて自然換気で熱を逃がす構造とするなど自然エネルギーを積極的に利用。維持管理費を抑える。

 トレーニング室は117平方mでルームランナーなどの運動器具を設置。スタジオは144平方mで軽い運動や会議室などに利用。移動式間仕切りで2分割できる。

 多目的スペース(広間)は72平方m。健康教室などの座学受講のほか、オフィス環境を共有するコワーキングスペースとしての利用も想定している。

 建物の出入り口は駐車場がある東側。出入り口付近に事務室を配置。ホール・観覧スペースの一角にキッズスペースとしてボルダリング壁の設置を計画。プール用、トレーニング用にそれぞれ男女更衣室を設ける。設計はAIS総合設計(宇都宮市)。

 町は老朽化が著しく、漏水修繕など維持管理費用が増大していた町民プールのあり方や良好な環境での学校プール授業を考慮。町民プールと学校プールの機能を持った効率性、利便性の高い子どもから高齢者まで幅広い世代が利用できる複合施設を整備する。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら