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興和が地質調査で初のi-Construction大賞を受賞

2021/03/16 新潟建設新聞

 興和(池野正志社長、新潟市中央区)は、北陸地方整備局信濃川河川事務所発注の「R1信濃川下流地質調査業務」で、i-Construction大賞(優秀賞)を受賞した。

 同社では河道掘削工事が計画される対象地で、3次元地盤モデルを作成し、土砂状況や土砂量の把握に精度向上を図ったほか、2次元断面では抽出が困難な掘削法面の安定性が問題となる区間を明確にするなど、工法や施工機械の選定、掘削土砂の搬出・利用、掘削時の安定性等の検討など、その後の設計・ICT施工の精度向上につなげたことが評価された。地質調査業務分野でのi-Construction大賞の受賞は初の栄誉となる。

 同業務で主任技術者を務めた眞島淑夫氏は「同地では掘削工事を進める上で大量の土砂が出る。他現場で有効利用するためには、あらかじめ使える土量を正確に把握しなければならなかった」と業務について説明。今回の受賞について「測量ではドローンやレーザースキャナなどが当たり前になり、設計、施工ではICT建機やBIM/CIM等が進んでいる。地質調査は、なかなか表に出てこないので、今回の受賞は良い機会を得た」。また今後の展開については「昨今、支持層が本当に平坦か、3次元的に地盤構造を求められる事例もある。さらに施工だけでなく、その後の維持管理等も含め、さまざまな場面に応じて地質調査業全体で考えていかなければならない」と話した。

 5日には国土交通省と同社をオンラインで結んだ授与式が執り行われ、同社では社内で受賞の喜びを共有。池野社長は「弊社を含めた地質業者にとって励みとなり光栄である。新技術により地質調査業も変わり現場の効率が上がることで、建設業全体に担い手が集まれば」と喜びを語った。

【写真=賞状を受け取った池野社長(右)と眞島氏】

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