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茨城県古河市

10月ごろ工事発注へ/火葬棟改築4カ年13億/斎場大規模改修

2021/03/18 日本工業経済新聞(茨城版)

 古河市は斎場の大規模改修に2021年度から着手する。火葬棟改築や火葬炉設置などを計画しており、21年度当初予算案に4カ年継続費13億1142万2000円を措置する。議決後、順調ならば10月ごろに工事を発注する予定で、議会案件を想定している。工期は2年半程度を見込み、工事中も施設の稼働を続けられるよう、仮設の火葬炉を設置する予定。仮設炉の設置後、既存の火葬棟を解体し、跡地に新施設を建設する。24年度の完了を目指す。

 改築規模はRC造2階建て、延べ床面積約1000㎡程度を想定し、構造体の耐震安全性の区分はⅡ類を採用する。1階に約800㎡、2階の機械室に約200㎡を配分。1階には炉室や霊安室をはじめ、玄関広間、告別・収骨室、待合室、残灰室、監視室、事務室、トイレなどを配置する。

 新しい火葬炉は既存3基と同数を確保する予定。併せて周辺環境に配慮した集じん機3基を火葬炉に設置する。

 仮設火葬炉は2基を見込んでおり、既存施設の隣接に整備を計画している。火葬棟の改築とともに、残る葬祭棟と仮設炉を行き来できるよう通路整備や接続部改修などを行う。 施設内の照明はLEDを導入し、2階屋上に自家発電設備を配備することで、省エネルギー化に努める。空調設備は空冷ビル用マルチエアコンを設置する予定。

 現在は㈱内藤建築事務所(東京都中央区)が実施設計をまとめている。履行期限は3月24日。

 継続費の内訳は21年度2億1198万1000円、22年度2億8466万8000円、23年度6億9341万1000円、24年度1億2136万2000円。21年度事業費には工事費2億1198万1000円、備品購入費84万円を配分する。

 斎場は三杉町2-1-1に立地しており、火葬棟と葬祭棟で構成。施設概要は1937年築のRC造地下1階地上2階建て、延べ床面積約1500㎡。

 葬祭棟は改築済みだが、火葬棟は老朽化が進行しており、火葬炉に集じん機が設置されていない。使用時には黒煙や臭気などが発生していることから、周辺環境への影響を考慮し、火葬棟改築などの大規模改修による環境改善を図る。

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