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新潟県農地部

防災ため池工事10年で99カ所対策

2021/03/23 新潟建設新聞

 県農地部は、防災重点農業用ため池の防災工事等推進計画案を策定した。2021~30年度までの10カ年で、99カ所のため池の防災工事を進める。推進計画では21年度~25年度までを前期、26年度~30年度までを後期とし、前期は、すでに着工済みを含めて68カ所、後期は31カ所での工事を予定する。

 また防災工事の必要性を早期に判断するため前期5カ年で、608カ所の劣化状況評価、525カ所で地震・豪雨耐性評価を行うほか、廃止が決定している45カ所のため池については、前期の5カ年に廃止工事を実施する。

 防災工事は、受益面積2ha以上を県、2ha未満は市町村または土地改良区等が実施。廃止工事は市町村または土地改良区が主体となって行われ、劣化状況評価、地震豪雨耐性評価は県が主体となって行う。

 決壊時に人命、財産に被害を及ぼすおそれがある防災重点農業用ため池には、県内で653カ所が指定されている。20年10月に防災工事等を集中的かつ計画的に推進することを目的とした「防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法(ため池特措法)」が施行され、都道府県には21~30年度までの10カ年の防災工事等推進計画の策定が義務付けられた。

 特措法の期間では、交付税措置率や補助率が引き上げられる。

 農地部の新年度当初予算案では、新規で防災重点農業用ため池緊急整備事業に5億8740万9000円を計上しており、防災重点ため池の防災工事を集中的、計画的に推進し災害の未然防止を図る。

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