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マロニエプラザ大規模改修、建築 今月にも入札手続き

2021/04/06 日本工業経済新聞(栃木版)

 県は今年度から県立宇都宮産業展示館(マロニエプラザ、宇都宮市元今泉6-1-37)の大規模改修工事に着手する。長寿命化工事と特定天井落下防止対策工事、省エネ加速化工事、受水槽更新工事、排煙用アルミサッシ更新工事を予定しており、各工事で2カ年の継続費を設定。事業費約18億円を投じる。建築工種の屋根・防水、外壁、特定天井落下防止対策、排煙用アルミサッシ更新は2~3者JVで一括発注。今月中にも入札手続きに入る。工事契約は9月議会に諮る予定。その他工種は順次調整し発注していく。マロニエプラザでは工事に併せ11月1日から2022年11月30日までの休館を予定している。

 長寿命化工事は屋根・防水、外壁改修と空気調和設備、自家発電設備の更新工事を実施。屋根・防水は金属屋根とシート防水を改修。外壁は建物全体の塗装とクラック箇所を補修。外壁の色は現状のままとする。

 空調設備は地下ボイラーによる中央熱源方式から各部屋で温度調節のできる個別分散方式に変更。全フロアを対象とし、空間に合ったパッケージエアコンを導入する。

 自家発電設備は地下に設置されたキュービクルを更新。設計業務を今月にも発注予定で規格等は設計で固める方針。長寿命化は管財課が担当。当初予算に委託料と工事費計11億4385万円を計上した。

 特定天井は、大展示場とメインホールで脱落防止対策を実施。建築課が担当し、4億4396万円の2カ年継続費を設定した。

 省エネ加速化工事は、照明をLED化。メインホールと大展示場、小展示場、展示ホール、外灯の239基を更新する。予算主管課は地球温暖化対策課で2カ年の工事費1億3121万円を措置した。

 受水槽更新と排煙用アルミサッシ更新は観光交流課が所管。受水槽更新に5931万円、排煙用アルミサッシに4582万円の継続費を設定した。レストラン外側に設置されている現在の受水槽は容量75㌧。必要性を見直し容量54㌧に更新。

 排煙窓は点検結果を受け、経年劣化により開閉しづらい窓のワイヤーやエアパッキンを交換する。

 設計業務は屋根・防水、外壁、空調、特定天井、照明、排煙窓を都市環境建築設計所(宇都宮市)が担当。受水槽更新は田村忠設計事務所(同)が担当した。

 マロニエプラザはRC造地上2階地下1階建て延べ8548・32平方m。敷地面積2万8453・75平方m。1988年9月の開館から32年以上が経過。建物や設備の老朽化が著しく、細かい修繕はその都度行っている。

 フロア構成は1階が大展示場、小展示場、メインホール、展示ホール、サブホール、レストラン。2階が大会議室、小会議室、特別会議室、管理事務室。

 最大のスペースを有する大展示場は有効面積2665平方m、有効天井高10・3mの広さ。場内には1本の柱もなくスケールの大きい展示会の開催も可能となっている。

 小展示場は面積336平方m、天井高4・5m。200インチスクリーン・美術バトン・ステージや音響設備を完備。利用目的に合わせた展示会やシンポジウム、セミナー・レセプション・パーティーなど幅広く利用できる。

 展示ホールは面積約200平方m、天井高2・3~3・1m。2階会議室の定員は、大会議室48人、小会議室18人、特別会議室12人となっている。

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