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茨城県水戸市

9月議会案件視野に/21億措置 渡里小3カ年長寿命化

2021/03/06 日本工業経済新聞(茨城版)

 水戸市は2021年度当初予算案において、渡里小学校(堀町468―1)の長寿命化改良事業に3カ年21億円を盛り込んだ。校舎3棟、計6004㎡をまとめて発注する。仮設校舎の設置完了を7月末に予定しており、早ければ9月の定例市議会における本契約承認を視野に入れている。過去の学校長寿命化改良事業と同様に、工事の発注は建築・電気設備・機械設備(給排水)・機械設備(空調)の4分離を見込んでいる。

 対象となるのはRC造3階建ての校舎3棟、計6004㎡。北から特別棟および普通教室棟、教室および給食棟、管理教室棟が平行に配置されており、それぞれ渡り廊下で繋がっている。特別棟および普通教室棟の北側部分が1970年建築で最も古い。

 市は下大野小、吉田小などで長寿命化改良を実施しており、渡里小も同様に進めていく。過去の長寿命化工事では1・2期に分割し、建築・電気設備・機械設備(給排水)・機械設備(空調)の4分離で、建築工事を先行して発注していた。

 同校の場合は他の小学校と異なり工事動線と生活動線が重なるため、2期に分けずに校舎3棟の工事をまとめて発注する。

 今後の予定では仮設校舎を7月末までに建設し、引っ越しが完了してから長寿命化改良工に着手する。工事は9月か12月の定例市議会での本契約を想定し、発注準備を進めているという。

 内容は外壁の補修、塗装の更新、電気・水道などインフラの更新、中性化対策、トイレ洋式化など。さらに給食の運搬や障害者が利用できるエレベーター1基を新設する。場所は教室および給食棟の給食配膳室付近を想定している。

 3カ年継続費の内訳は21年度6億9100万円、22年度2億7000万円、23年度11億3900万円としている。

 実施設計は㈱パル綜合設計(水戸市)がまとめた。

 渡里小で過去に実施した主な工事では、2013年度に耐震補強工事を㈱西山工務店、16年度に空調設備設置工事を菊地設備工業㈱が担当した。いずれも市内業者。

 市は学校施設の長寿命化改良事業を優先して実施しており、21年度は酒門小の2期工事を2カ年7億4300万円で実施する。現在は1期工事を㈱鈴木良工務店・㈲北島工務店JVが施工。

 さらに石川小では3860万円で実施設計・地質調査に取り掛かる。


【写真=長寿命化する渡里小】

長寿命化する渡里小

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