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栃木市 6月補正で予算措置、千塚工業団地から埋設物

2021/05/18 日本工業経済新聞(栃木版)

 栃木市が分譲した千塚産業団地の一部から地中埋設物が見つかり、市は撤去や地盤改良工事に必要な予算額を市議会6月定例会に提出する。地下埋設物が出土したのは米穀販売の東日本農産(千塚町1710、髙橋伸也社長)に土地売買契約を締結した1万1627平方mの区画の一部。

 東日本農産は約24億円の設備投資を計画し、1月に建築面積6237・37平方mの本社工場建設に着手。支持層が見つからず、地下5・9~6・6mまで掘削。地中からコンクリート殻、鉄板、マンホール蓋、汚泥等を発見した。

 東日本農産は3月、市に瑕疵担保責任を求める通知書を提出。市は通知書の妥当性を検証した結果、1970年の航空写真から砂利採取跡地であったことが判明。2015年度の調整池築造工事の際に地中埋設物が出土し、変更契約で撤去処分していた。

 市は用地取得前の調査が不十分な点や別の場所から地中埋設物が発見された事実を東日本農産に伝えていなかった。以上のことから市は隠れた瑕疵に当たると判断し、瑕疵担保責任を果たす。市は以前の土地所有者に対し、事実確認調査を実施する予定。

 千塚産業団地は開発面積36・7ha、分譲面積26ha、17年9月に造成が完了した。13社が契約し、残り1区画を分譲中。東北自動車道と北関東自動車道の結節点となる栃木ICから2・5㎞(車5分)に位置し、交通利便性に恵まれている。

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