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埼玉県さいたま市

さいたま市中央区役所・周辺再編、7施設選定

2021/05/21 埼玉建設新聞

 さいたま市は、中央区役所と周辺地区で計画している公共施設群の再編事業着手に向け、現区役所のほか与野図書館・産業文化センターなど計7施設を再編対象施設とする方向で検討に入った。民間施設との複合化も視野に入れた計画立案を想定し、そのための公民連携手法を今後整理する。自治体側が土地を現物出資して、その資産価値を基に民間事業者が共同事業体を結成するLABVなどの適用可能性を探っていく見通し。

 再編予定の公共施設は中央区役所(別館含む)のほか、▽老人福祉センターいこい荘▽与野図書館▽下落合プール▽産業文化センター▽向原児童センター▽下落合公民館――の計7施設。当初の検討案では下落合プールを再編対象から除外していたが、組み入れる計画に切り替える可能性が出ている。これら対象施設の機能を現区役所敷地を中心とした約3ha(市有地)の事業区域に集約する方向まで、庁内検討は進んでいる。

 適用可能性がある事業手法として、LABVやリース方式などを見込む。2025年度の事業者決定を目指し、再編方針(21年度)、基本計画(22年度)、事業者公募の実施方針(23~24年度)の順にプロジェクトの展開を図る。

 現在の中央区役所(中央区下落合5-7-10)は1968年に本館が竣工。別館も含めた施設規模はRC造4階建て、延べ床面積1万817㎡となっている。市によると、設計を当時のカトー設計事務所が担当し、建築本体をハザマ(現・安藤ハザマ)が施工した。

 事業区域内で供用中の公共施設のうち、中央消防署は中央区下落合4丁目地内に当たる国家公務員宿舎跡地への移転(10月供用開始予定)が決まっている。区役所北側の与野体育館の場合は、将来的に与野本町駅南東の与野中央公園に機能を移して、興行向けアリーナを備えた次世代スポーツ施設となる見込み。

 事業区域の外から機能移転してくる形となる産業文化センター(延べ床面積4058・18㎡)と、向原児童センター(同422・44㎡)については、今後の跡地活用も検討課題になるとみられる。

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