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昭和町の国土強靱化計画に2跨線橋改修

2021/06/01 山梨建設新聞

 昭和町の国土強靱化地域計画に、道路跨線橋2橋の大規模改修が盛り込まれることが関係者への取材で分かった。いずれもJR身延線に架かる橋長100m超の橋梁で、全面的な改修は初めてとなる。実施時期は今後詰めるが、崩落すれば大きな被害が出ることが予想されるため、最優先で対策を行うべき橋梁と位置付けた。町は年内にも同計画を策定し、早期事業化を目指す。

 建設課によると、大規模改修を計画しているのは「常永橋」(河東中島地内ほか)と「国母跨線橋」(西条地内ほか)。

 常永橋はJR身延線・常永駅から北東に50mほどに位置。近隣に山梨大医学部附属病院などがある。11径間のPC中空床版橋で、橋長169・7m、幅員14・8m。1978年の建設から43年ほどたつが、これまでに大規模な改修は行っていない。

 国母跨線橋は国母工業団地前を走る町道に架かる橋。隣接してコンビニエンスストアのファミリーマート昭和国母店がある。5径間で「上部は鋼製、下部はPC。JRとの協議では大鎌田跨線橋と呼んでいる」(同課)。橋長は104m、幅員は13・3m。1986年に建設後、大規模な改修はない。併設する歩道橋も全体的にさびが目立つなど老朽化が進んでいる。

 企画財政課は現在、国土強靱化地域計画の策定を進めており、その素案に道路交通網を強化する方針を明記した。同課担当者は「12月までには計画を策定する予定。跨線橋の改修など多額の費用が掛かるものは国の補助をいただき進めていきたい」と話した。

 建設課によると、町が管理する橋梁のうち、橋長15m以上はこれら道路跨線橋と鎌田川に架かる2橋の計4橋。100mを超えるのは道路跨線橋だけだ。同課担当者は跨線橋改修について「国から補助を受けるにしても町の負担が発生する。他にも計画している道路事業はあるが、できるだけ早期に対応していきたい」としている。


【写真1=大規模改修を計画する常永橋】

【写真2=国母跨線橋併設の歩道橋も老朽化】

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