記事

事業者
新潟県

胎内、村上沖の洋上風力2事業で環境影響評価審議

2021/06/03 新潟建設新聞

 新潟県環境影響評価審査会が1日に開かれ、諮問を受けた胎内市と村上市の沖合いで計画される洋上風力発電事業2件について審議を行った。

 審議対象となったのは大成建設、本間組、コスモエコパワーの(仮称)新潟北部洋上風力発電事業の環境影響評価方法書とRWERenewables Japan 合同会社(東京都港区六本木)の(仮称)新潟県胎内市及び村上市沖洋上風力発電事業の計画段階環境配慮書。

 審議では、騒音・振動、眺望、動植物など配慮項目に対し、配置や規模、工事計画など事業計画の詳細を可能な限り確定させた上で、調査、予測および評価を行うことなどとする答申案を了承。県では答申内容を踏まえて知事意見をまとめる。

 新潟北部洋上風力発電事業は、風力発電所出力に最大40万kWを想定。風力発電機数は単機出力9525~1万4000kW級を28~41基設置する計画。風車は3枚翼のプロペラ型風力発電機とし、ローター直径は174~222m、ブレード中心までの高さは平均海面から112~139m、最高の高さは199~250m。基礎構造は着底式とし、モノパイル式または重力式、ジャケット式を検討。

 2030年4月の営業運転開始を目指しており、建設工事には26年4月~30年3月までの48カ月間を予定する。今後、事業者で方法書に基づき調査、予測、評価を行い準備書の手続きに入る。

 RWERenewables Japan 合同会社の胎内市及び村上市沖洋上風力発電事業は、胎内市と村上市の沖合79k㎡で、総出力最大72万kW、発電機基数は44基~60基を想定する。1機当たりの定格出力は1万2000~1万6000kWとし、ブレード枚数は3枚、ローター直径(ブレード回転直径)は、約220~240m、ローター中心高は約130~170m、海面からの高さは、240~290m。風車の基礎は、モノパイル式またはジャケット式、重力式を計画。

 今後、環境影響評価では方法書の策定を予定している。

 なお同区域で環境影響評価手続きが行われていたエネクス電力の(仮称)胎内第二風力発電事業は2月1日付で廃止となった。同社では胎内市荒井浜および桃崎浜で出力1万8000kW、発電機数最大9基の風力発電を計画していた。

【写真=オンラインで議事]

記事資料

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら