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実践訓練で防災力向上 阿賀野川・早出川総合水防演習を開催

2021/06/04 新潟建設新聞

 阿賀野川水防連絡会、新潟県、北陸地方整備局が主催し、弊社も後援する『阿賀野川・早出川総合水防演習』が5月30日に五泉市の早出川左岸河川敷で開催された。関係機関や災害協力団体ら約700人が参加。現在の新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、一般来場者の見学は中止して無観客で演習を実施した。

 演習に当たり北陸地方整備局の岡村次郎局長は「河川整備と水防活動は車の両輪であり、住民の避難誘導は極めて重要。地域一体となった防災・減災への取り組みを水防活動に従事する皆さんと一層連携を図ってまいりたい」とあいさつ。

 花角英世県知事は「水害から県民の生命、財産を守るため、ハードとソフト対策を組み合わせた流域治水の取り組みを一層進めてまいる所存。これからの出水時期に備え、引き続き、水防体制の充実をお願いしたい」と要請した。

 今回の演習は、▽阿賀野川・早出川流域のそれぞれの特性にあった実践的な水防工法の実施▽施設では守り切れない大規模な水災害を想定したタイムラインに基づく実施的訓練▽地域防災力向上のための沿川地域住民・企業等の参加による実践的訓練の実施などをコンセプトに掲げ訓練を実施。

 水防工法では、五泉市、阿賀野市、新潟市、阿賀町の各消防団員らが、シート張り工のほか、堤防の裏側の水が噴出した部分に、土のうを積み重ねて水を貯めることで水圧を弱め、吹き出し口が広がるのを防ぐ月の輪工、堤防上に土のうを積み越水を防ぐ積み土のう工などを実演。また、陸上自衛隊による孤立者の救助や県からの要請による国土交通省のTEC-FORCE隊が出動し、排水ポンプ車による湛水排除など、水防活動、避難救助、避難救護を中心とする実践的な訓練により地域防災力の向上を図った。

【写真=月の和工法を実演、実演を見守る岡村局長、花角知事ら】

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