記事

事業者
茨城県水戸市

中大野中河内線(松が丘工区)/跨線橋上部債務31億/JR委託9月施行協定

2021/05/12 日本工業経済新聞(茨城版)

 水戸市道路建設課は都市計画道路3・3・2号中大野中河内線(松が丘工区)の整備を進めている。当初予算においてJR常磐線を跨ぐ橋梁の上部工などに2021~26年度まで6カ年の債務負担31億5200万円を措置。9月末にもJRと施行協定を締結し、委託したい考えだ。跨線橋の完成を26年度に目指す。市施工分では跨線橋に付ける斜路階段の下部工事を6月ごろに公告する見通し。また流末整備に向けた設計を近く委託し、年度内の工事着手を視野に入れている。


 同工区は国道50号から沢渡川、JR常磐線を跨いで県道赤塚馬口労線へと至る計画延長796m。幅員25~30m(4車線)で、中央分離帯(W1・5m)や両側歩道(W3・5m×2)を設置する。用地買収についてはおおむね完了しているという。ことし3月に国道50号から幹線市道23号までの延長約200m区間が完成した。

 跨線橋に関しては上り線・下り線各1基を整備。橋長は上り線が98・5m、下り線が94mとする。両橋とも2径間連続鋼床版箱桁橋で、逆T式橋台。橋脚については上り線が壁式、下り線が片側張り出し式とする。予備設計を三和建設コンサルタンツ㈱(本社・豊島区)、詳細設計を㈱千代田コンサルタント(本社・千代田区)がまとめた。現在は下部工(3工区)を株木建設㈱(水戸市)が進めている。年内には完了を見込む。

 21年度は跨線橋の上部工などについてJRと施行協定の締結を目指し、準備を進めているという。26年度までの6カ年で上部工を含めた跨線橋の完成を目標とする。現況の岡田踏切は廃止となるもよう。

 市においては、歩行者が跨線橋から生活道路へと降りるための斜路階段(メタル)の基礎工事(場所打ち杭)を実施する。位置は国道50号側に2カ所(上・下線)、線路を超えた県道赤塚馬口労線側に1カ所(上り線)。6月に公共下水道沢渡川処理分区枝線(4―1工区)工事と合冊で発注する見通し。また流末整備として沢渡川左岸側に調整池を計画しており、設計を近く委託する。

 中大野中河内線は、水戸勝田環状道路として位置付けられている。県と水戸市が施工区間を分担し整備を進める。


【写真=跨線橋の下部工事が進む】

跨線橋の下部工事が進む

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら