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国土交通省常陸河川国道事務所

下部工WTO10月/R51号神宮橋架け替え

2021/05/13 日本工業経済新聞(茨城版)

 国土交通省常陸河川国道事務所は、国道51号神宮橋(潮来市洲崎~鹿嶋市大船津)を架け替えている。新神宮橋1期線(上り線)の隣に橋長1075m、幅員11・5m(2車線)で建設し、2橋で4車線とする。橋梁下部工を10~12月に一般競争入札(WTO対象)で発注する。工事費については6億9000万円から15億円未満。内容は橋脚工1基、法覆護岸工・仮設工各1式。工期に約16カ月を見込む。余裕期間制度(フレックス方式)の活用を予定する。

 橋梁は新神宮橋2期線(下り線)として、供用中の新神宮橋1期線(上り線)に隣り合う位置に建設する。橋長1075m、幅員11・5m(2車線)の鋼6径間連続非合成少数鈑桁(4連)。橋台は逆T式橋台、橋脚は張出式(23基)。基礎についてはSC杭+PHC杭(φ800、L14・5~59・5m)が36本、鋼管矢板(φ800、L17~65m)が552本。橋面工床を合成床版、高欄を縦浅型高欄、たわみ性防護柵とする。全体事業費は約160億円。

 詳細設計に関しては三井共同建設コンサルタント㈱(東京都品川区)、橋梁予備設計は㈱オリエンタルコンサルタンツ(東京都渋谷区)がまとめた。橋台2基と橋脚2基(P22、P23)は完了しており、橋脚11基(P1、P12~21)を4件に分けて施工中。㈱淺沼組がP21、戸田建設㈱がP1とP16~P20、前田建設工業㈱がP12~P15を担当している。

 現況としては1960年に架設した神宮橋と2001年架設の新神宮橋1期線が供用中。新神宮橋1期線に関しては6径間連続日合成鈑桁(4連)で、逆T式橋台と壁式橋脚23基。橋長が1075m、幅員が11・75m(2車線)。橋面工床をサンドイッチ床版とする。橋面積1万2631㎡。

 神宮橋は橋長950m、幅員7m。コンクリート床版の76径間単純PCT桁橋で、橋面積6650㎡。歩行者用の側道橋(W2m、張出式)が設置されている。橋脚が2柱式ラーメン75基、橋台の型式については不明。高欄は鋼製ブロックアウト型。

 同橋については架設後50年以上が経過し、東日本大震災により橋脚にひび割れと沈下・傾斜が生じている。今後、大きな地震動を受けた場合に落橋・倒壊に至る恐れのあるため、新神宮橋1期線の隣に架け替えて4車線とし、通行の安全を確保する。


【写真=国道51号神宮橋など位置図】

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