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群馬県前橋市

前橋市が中之沢浄水場の更新へ設計に着手

2021/06/24 群馬建設新聞

前橋市は粕川町にある中之沢浄水場の更新へ、月内にも詳細設計の一般競争入札を公告する。2カ年でまとめ、2023年度以降に3カ年事業として工事に取り組む。老朽化を受けての更新となっており、既存施設の隣接地に新たな施設を建設。既存施設は新施設への切り替えが完了した後に解体するながれ。想定される工事概要は、造成や配水池2基および付帯設備の整備など。工事費は4億円以上が見込まれる。

中之沢浄水場(粕川町中之沢384-20)は1973年に整備したもので、宮城地区などへ配水している。既存施設にはコンクリート製の配水池が2基あり、1号は300立方m、2号1125立方mの容量。老朽化を理由に更新を計画した。将来的な浄水施設の統合を見越して新施設を整備する。既存施設の隣接地へ新施設を建設、切り替えを行った後に既存施設は解体。既存の1号水源は引き続き利用する。

詳細設計業務は市内に本店、支店、営業所を有する土木関係建設コンサルタントを対象とした一般競争入札で委託する。月内にも公告を予定している。新たな浄水場の詳細設計に加え、地質調査なども実施。約12カ月の期間でまとめる。21年度は詳細設計と並行して、現地の文化財調査に取り組む。水道事業会計当初予算で、水道施設更新事業に委託料7000万円を計上。22年度の債務負担行為で限度額3500万円を設定した。

新施設には2基の配水池を整備する構想となっている。維持管理の観点からステンレス製となる見通し。2基を合わせて1500立方mの容量を確保する。このほか、緊急遮断弁や、紫外線による高度処理設備などが盛り込まれるもよう。水源からの汲み上げポンプは必要となるが、高低差を利用するため、配水用ポンプは設置しない見通し。

詳細設計を23年度中にまとめ、予算が確保できれば24年度からの3カ年で工事を実施する。工事概要には◇配水池築造◇場内配管工◇地盤改良工◇場内整備工◇電気計装設備工◇仮設工-などが盛り込まれる。

現在、荻窪受水場の築造工事が2者JVを対象とする総合評価落札方式の条件付き一般競争入札で公告中。予定価格は4億164万円となっている。中之沢浄水場はさらに大規模な工事が想定されるため、4億円を超える工事費が見込まれる。

水道施設の更新は、水道ビジョンに基づいて段階的に進めている。老朽化した小原目浄水場の代替施設とする上柴配水池は詳細設計を20年度にまとめており、22年度以降に工事。このほか、中之沢減圧槽や総社浄水場で更新に向けた基本計画の立案に取り組んでいる。

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