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群馬県中部農業事務所農村整備課

中部農業が佐波新田用水の長寿命化に着手

2021/06/29 群馬建設新聞


県中部農業事務所農村整備課は2021年度、佐波新田用水の長寿命化工事に着手する。第1地区と第2地区に分割し、開水路の補強・更新に取り組む。事業費は両地区合わせて3億円を想定。21年度事業費は第1地区に2560万円、第2地区1540万円を確保した。7月中にも両地区の設計を指名競争入札で委託する。第1地区は水路補強・更新、サイホン更生を盛り込み、第2地区が幹線の更新整備を実施する。いずれも25年度の完了を目指す。

両地区ともに(農山)水利施設等整備事業(基幹水利施設保全型)で取り組む。21年度に事業化、25年度の完了を目指している。総事業費は第1が2億500万円、第2は9500万円を見込む。うち、21年度は測量設計費として、それぞれ2560万円と1540万円を確保した。なお、純工事費は第1が1億7790万円、第2は6460万円となっている。既設水路の長寿命化を目的に、補強パネルを用いた補強整備や、フリューム水路の更新、サイホン更生などに取り組む。

佐波新田用水は1924年に供用を開始。昭和50年代に大規模改修が行われ、現在の形となった。伊勢崎市八幡町から太田市尾島町まで約20㎞を流れる用水路となっている。

用水は采女幹線9912m、剛志幹線1530m、世良田幹線9280mの3幹線で構成されている。

第1地区は粕川サイホンから下流の采女幹線がメインとなる。同幹線は3面コンクリート水路となっており、延長180mを補強パネルによる補強整備を実施。また、延長278mはフリューム水路への更新整備に取り組む。補強整備は幅2・4m×高さ1・5m、更新整備は幅1・7m×高さ1・2mの断面サイズ。剛志幹線の一部も対象としており、幅1・2m×高さ0・8mの延長405mをフリューム水路に更新する。加えて、早川サイホンを製管工法によって更生する予定となっている。

第2地区は世良田幹線の開水路1195mが施工対象。施工箇所は太田市の旧尾島町で、三面コンクリート水路をフリューム水路へ更新する。規格は幅1~1・3m×高さ0・8m。サイホンなどは施工対象外で、開水路更新のみ取り組む。

2020年度に計画策定を実施、プロファ設計(伊勢崎市)が担当した。7月中に両地区の設計を指名競争入札で委託する。それぞれの施工内容を精査、詳細をまとめ、22~25年度の4年間で工事を進める。工事は主に指名競争入札で発注するもよう。

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