記事

事業者
栃木県宇都宮市

宇都宮市、文化会館第2期、24年度以降着工、改修手法調査プロポ14日まで受付

2021/07/09 日本工業経済新聞(栃木版)

 宇都宮市は、文化会館(明保野町)の第2期改修工事を計画している。今年度は工事の手法等調査を行い、2022年度に調査を基に改修箇所や手法を検討する。23年度以降の実施設計、24年度以降の着工を予定。手法等調査は8日に公募型プロポーザルを公告。参加申請書は14日まで、企画提案書は8月3日までに文化課文化振興グループに持参または書留郵便で提出する。審査結果は8月20日付で参加者に書面通知する。予定限度額は1400万円(税込み)。委託期間は契約締結日から22年3月25日まで。

 プレゼンテーションは8月10~12日の指定日に実施する。1者の持ち時間は説明20分程度、質疑応答10分程度。参加資格は①市の21~24年度入札参加有資格者名簿(建設関連業務委託)の「建築関係建設コンサルタント業務」に登録または8月1日までの登録完了見込み②文化施設等に関する同種・類似業務の実績-など。

 業務内容は①整備方針の検討②施設診断調査③第2期改修工事の手法等の検討・提案-など。整備方針の検討では施設の現状やポテンシャルを把握するとともに第1期の大規模改修工事前に実施した改修手法等調査をベースに現在の全国的な文化会館機能に関する需要動向や対応状況を踏まえ、費用対効果の高い改修整備水準の考え方や求められる機能を再整理する。

 市文化会館はSRC造地下1階地上4階建て延べ1万6978平方m。1980年の開館から40年が経過し、施設設備の経年劣化や現在の利用者ニーズに対応した改修、更新工事が必要となっている。

 調査で引き続き会館としての競争力を維持しながら、市民が安全安心に利用できるよう第1期大規模改修工事で先送りになった改修、新たに老朽化による改修が必要になった箇所や設備機器など優先すべき改修内容を再検討する。

 建築物のライフサイクルコストを踏まえた整備費の抑制や平準化を実現する改修手法、改修工事費を調査し検討する。

 提出先は文化課文化振興グループ(電話028-632-2767、FAX028-632-2765、メールu4607@city.utsunomiya.tochigi.jp)。

 第1期改修工事は2015年11月から17カ月にわたって行われた。工事費は約32億円。安全性を向上させるため、大小ホールの天井を従来の吊り天井から躯体に直接鉄骨を取り付けた「直天井」に改修。外壁タイルを一つひとつ打診し、壁との間に浮きが生じている場合はピンを打ち込み落下の危険性を防いだ。

 また、スピーカーを更新するとともに天井の形状や床の材質を最適化。バリアフリーやアメニティの向上として大ホールに2~3階席への専用エレベーターを新設したほか、大小トイレをすべて洋式化し女性トイレを27基から34基に増設。大ホールトイレにはベビーチェア16基、ベビーシート4基、パウダールーム1カ所を新設した。

 さらに大小ホールの客席を全面更新。大ホールは赤を基調、小ホールは緑を基調に更新した。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら