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関東財務局の白川新局長が就任会見

2021/07/20 埼玉建設新聞

国有財産を貸付で活用


 関東財務局の新局長に金融庁総合政策局総括審議官を務めていた白川俊介(しらかわ・しゅんすけ)氏が8日付で着任し、さいたま新都心合同庁舎1号館で会見を行った。白川新局長は「今までは金融庁などの仕事が長く、財務局に来るのは初めてだが、金融と財政は密接に連携しなければならない。これまでの経験を生かして頑張りたい」と前置き。国有財産の有効活用策での貸付制度で「価値の高い大規模な財産(土地)は地域の発展のために保育所などへの利用事例がみられる。目先の売却ではなく、長期的な視野に立った国有財産の活用を検討したい」と意欲を示した。

 特に力を入れたい点は「新型コロナの影響が東京、埼玉に限らず全国に及んでいる。これをどのように克服するかが、地域に根ざした仕事をする上で大切」とし「緊急事態宣言が出ている東京を含めて、これまで以上に最新の注意を払って、地域経済の実情を把握し、財務省と金融庁に報告して、的確な対策を打ちたい」と認識を明らかにした。

 管内の経済情勢については「1都9県で多様な形態が見られる。大きく分類すると南関東が先進的な第3次産業、北関東は製造業、甲信越では第1次産業がまだ中心のようだ。最近は『K字回復』と言われており、家具、家電などは良いが、一方で飲食、宿泊、金融などが悪い。その点について確実に支援したい」との見解を示した。

 赴任地・埼玉の印象については「住んだ経験はないが、県南部は住宅、商工業地、北部などの郊外には自然が多く、ゴルフなどのスポーツが盛んなようだ。また、長瀞などの観光地が有名」と説明。さらに「最近は財務省の大先輩である渋沢栄一のテレビドラマを見て、飛鳥山(東京都北区)の史料館に足を運んだ」と語った。

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【略歴】 1986年入省。金沢国税局武生税務署長、理財局国債企画課国債企画官、金融庁監督局保険課長などを経て、8日付で現職。東京大学法学卒、88年米国・コロンビア大学留学。兵庫県出身。趣味はゴルフ、埼玉のコースでプレー経験がある。

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<新局長に就任した白川氏>

新局長に就任した白川氏

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