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群馬県建築課

建築課が大規模建築物の耐震化状況示す

2021/07/22 群馬建設新聞

県建築課は、7月現在の要緊急安全確認大規模建築物の状況を明らかにした。ホテル・旅館の13施設で震度6~7の地震に対して倒壊・崩壊の危険性がある、もしくは高いとの判断が出ている。各施設で耐震化などの対応方法を示しているが、新型コロナウイルスの影響で6施設が工事先送りや着手時期未定に変更している。直近で工事着手を予定しているのは源泉湯の宿千の谷(みなかみ町)で、2023年8月の着手を目指している。

県は建築主事を置いている所管行政庁である前橋市と高崎市、桐生市、伊勢崎市、太田市、館林市を除く29市町村にある施設を所管している。所管行政庁の6市については独自にまとめる。

ホテル・旅館や学校施設、体育館、病院、行政施設などの大規模な建築物かつ旧耐震基準で建てられたものが対象。21年時点でホテル・旅館の13施設のほかに大泉町庁舎で危険性がある・高いとしている。

ホテル・旅館で危険性がある・高いのは◇伊香保グランドホテル(渋川市)◇ホテルきむら(渋川市)◇森秋旅館(渋川市)◇よろこびの宿しん喜(渋川市)◇草津温泉ホテル一井別館棟(草津町)◇草津温泉ホテルリゾート(草津町)◇草津白根観光ホテル櫻井本客殿(草津町)◇草津ナウリゾートホテル(草津町)◇ホテル大東館(草津町)◇喜びの宿高松(草津町)◇源泉湯の宿千の谷(みなかみ町)◇源泉湯の宿松乃井(みなかみ町)◇水上館(みなかみ町)―の13施設。

なお、大泉町役場は2021年度に新庁舎準備係を設置し、具体的な方向性の検討に入った。

旅館・ホテルの今後の対応は次のとおり。

【伊香保グランドホテル】

1号棟と2号棟、客室棟で耐震改修を予定。3棟とも耐震補強設計が完了。工事時期は、20年度時点では22年9月から順次実施する予定を示していたが、未定に変更している。

【ホテルきむら】

高砂棟とロイヤル棟が対象で、補強設計は完了。工事の時期は未定としている。

【森秋旅館】

本館や新館など5棟で耐震補強を計画し、設計は完了している。工事時期は未定。

【よろこびの宿しん喜】

東棟、西北棟、西南棟で耐震改修を行う。実施時期は23年1月を見込んでいたが、未定に変更している。

【草津温泉ホテル一井別館棟】

22年に工事着手。順次工事を進め、24年7月の完了を予定している。

【草津温泉ホテルリゾート】

高層棟と低層棟で耐震補強を予定。設計を進めているところで、工事実施時期は未定。

【草津白根観光ホテル櫻井本客殿】

50H・50L・53H棟の耐震改修を21年着手予定だったが、未定に変更している。

【草津ナウリゾートホテル】

A・B・Cの3棟で耐震補強を予定。設計が完了した。工事の実施時期は1年先送りの24年6月~27年5月にしている。

【ホテル大東館】

高層棟A・同B、低層棟、宴会場棟の耐震補強を予定。設計を完了しているが、施工時期は未定。

【喜びの宿高松】

A~F棟が対象。今後の方針を未定としている。

【源泉湯の宿千の谷】

A~D棟で耐震改修を予定。23年8月~29年8月での工事に変更している。

【源泉湯の宿松乃井】

9棟で耐震改修を予定。工事予定時期は2年遅らせ23年8月~30年12月までとした。

【水上館】

新本館など4棟で耐震改修を予定。設計が完了し、工事着手時期は未定となっている。

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