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栃木県矢板市

矢板市 矢板駅周辺都市再生計画、わかば通り、末広町5、6号線整備、富田アンダー排水設備地上化、長峰…

2021/07/29 栃木建設新聞

 矢板市は、矢板駅周辺地区都市再生整備計画を策定した。事業期間は2021~25年度。基幹事業は長峰公園の再整備、駅前の市道末広町5号線と6号線の舗装、都市計画道路3・4・7号わかば通り整備、市道東町鹿島町1号線富田アンダーの排水設備改築を実施する。総事業費は約8億2000万円。今年度は長峰公園に工事費4000万円を計上し、修景池の護岸工、木製デッキと木橋の補修工事を10月頃に発注。富田アンダー排水設備は電気制御設備の地上化に向けた検討、わかば通りは用地取得を進める。

 計画区域は矢板駅周辺の124・3ha。駅東地区は1978年から土地区画整理事業(58・5ha)が行われ、良好な住宅地が形成。小学校や保育園、県立中高一貫校など教育施設が立地。19年3月にはとちぎフットボールセンターがオープン。その敷地に体育館と文化会館の複合施設建設が計画され、駅からの観光客や車両、歩行者、自転車の増加が見込まれている。

 道路整備によって安全性や駅へのアクセスを確保。市民の憩いの場となっている長峰公園を交流・子育て拠点として魅力を向上させ、駅を中心にした利便性が高いコンパクトシティを形成する。

 市道末広町5号線は、長峰公園ととちぎフットボールセンターを結ぶ区間を整備。延長は846m。全幅18mのうち車道部の11m(3m×2車線、路肩2・5m×2)で路上再生路盤工5㌢、表層工5㌢を施工。路肩の両側は幅1・5mの自転車通行帯としてカラー舗装を施す。事業費は1億2800万円。23~24年度に整備する計画。

 末広町6号線は末広町5号線から駅東口へのアクセス道路。東口を周回する区間を含め整備延長は250m。全幅22mのうち車道部は11m(3m×2車線、路肩2・5m×2)。末広町5号線と同じ仕様で路上再生路盤工、表層工、路肩部分へのカラー舗装を実施する。事業費3100万円。25年度に整備する計画。

 長峰公園は事業費8000万円を充て21~25年度に整備。今年度の修景池の改修は池周囲の崩れた護岸(約230m)や木製デッキ(約64m)、木橋(約15m)が対象。

 老朽化によって護岸部分が崩壊しているほか、木製デッキ(幅約2m)や木橋(幅約1m)も欠損した床板を補修した箇所が目立つようになっており、手すりも破損している。

 護岸は袋詰玉石(2㌧)による施工を想定。木製デッキの床板はインターロッキング舗装を約170平方m施工する予定。木橋は手すり部分や床板の補修を計画している。詳細設計は18年度に格和測量設計(矢板市)が担当した。22年度以降は遊具更新や広場、園路の整備を検討していく。

 わかば通りは、フットボールセンターの南側を通る東西方向の都市計画道路。国道4号からフットボールセンター西側の末広町5号線交差点付近までは整備済み。西側の富田アンダー付近までの未整備区間404mを整備する。

 整備区間の現道は住宅街の中を通る幅員4~5mの車両のすれ違いが困難な道路。富田アンダー出口付近はクランク状で市道東町鹿島町1号線と鋭角に交差。見通しが悪く、交通事故が発生する危険な交差点となっている。

 整備にあたっては区間の東側を拡幅し、道路線形が悪い西側は現道南側に道路を新設。東町鹿島町1号線とT字交差させる計画。計画幅員は16m。構成は車道3m×2、路肩1・5m×2、歩道3・5m×2。詳細設計は格和測量設計。

 期間は25年度まで、期間内事業費は5億円。今年度予算には用地取得費5123万円を措置した。

 富田アンダーの機械室はアンダー内の車道より高い歩道部に設置されているものの、19年東日本台風では水没し、排水機能を喪失した。

 電気制御設備を現在の機械室に近い地上部の市有地に設置することを計画。今年度事業費は300万円で設置位置の検討を進める予定。事業費は4000万円で22年度に詳細設計やボーリング調査の実施を予定している。

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