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国土交通省北陸地方整備局(建設)

「業務環境を整備」北陸地方整備局企画部・松浦部長就任インタビュー

2021/08/05 新潟建設新聞

10年ぶりの北陸地方整備局勤務となる松浦利之部長。「当時と一番の大きな変化といえば、今はコロナ禍ということ。整備局の業務も変わらざるを得ない。受け身のことも多いが、われわれ企画部の仕事としてはワークライフバランスやDXに積極的に取り組んで、業務環境を整えてくことも重要だと思っている。各建設業協会や県や市との意見交換会の場でよく聞く話としては、誰もが『魅力ある業界にしていかなければならない』ということを異口同音おっしゃっている。災害対応でも地元の方ががんばっているので、地域を守る力を維持できるような環境整備も企画部の大きな役割だと思っている」との認識を示した。

魅力ある業界づくりに欠かせない施策の1つとして週休2日がある。「北陸では本年度、すべての工事を発注者指定型として行う。働き方改革を整備局が先導してやっていく。またゼロ国も活用しながら発注の平準化にも努めていきたい。すでに行っている施策をしっかりとやり、一歩でも前進していきたい」と意気込む。

DXやICTについては「地域の建設業や個々の技術者の底上げが必要だ。北陸ではICT普及促進型の工事を試行していくほか、表彰制度でインセンティブを与えているので、そうしたものを契機に触れる場を作り、底上げ、裾野の拡大を図っていきたい」。遠隔臨場については「これまで関係者と話をする中で、遠隔臨場について批判的な話を聞いたことがない。通常の検査行為と変わらないことができるのであれば受注者、発注者ともウィンウィンになる。現場を知ることは大事なので、課題や効果の検証などこれからではあるが、バランスが大事になるのではないか」と語った。

松浦部長は、北陸をはじめ関東や中国の地方整備局での職務経験がある。「各地方の整備局に行って感じるのは、整備局の強みはチームワークだと思っている。災害が発生した際の団結力は長けており、チームとなったときの機動力や柔軟な対応力は、一日の長があると確信している」と胸を張った。



まつうら・としゆき 1994年建設省入省。2007年長岡国道事務所長、14年千葉国道事務所長、19年中国地方整備局道路部長などを経て、本年7月から現職。愛知県出身、東京工業大学大学院理工学研究科修了、52歳。

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