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【茨城町】エンビジョンAESCジャパンが500億投じ新工場10月着工

2021/08/05 日本工業経済新聞(茨城版)

 車載用リチウムイオンバッテリー業界で世界有数の㈱エンビジョンAESCジャパン(神奈川県座間市広野台、松本昌一代表取締役社長兼CEO)は4日、茨城町の茨城中央工業団地(2期地区)へバッテリー新工場を建設することを公表した。松本社長は大井川和彦県知事と共同会見に臨み、今後の展望を説明。ことし10月に着工し、2024年中の稼働を目指す方針を示した。初期投資額は約500億円。将来的には1000億円超の規模を投資する見通しだ。

 建設予定地は茨城町内の茨城中央工業団地2期地区で、立地面積約36haを有する。新工場は平屋とし、再生可能エネルギーの活用によるカーボンニュートラルな工場を整備する。当初の生産能力は6GWh/年で、将来的には国内最大級となる18GWh/年まで拡張する計画を描く。雇用数では当初400人を雇い入れ、将来の拡張に合わせて増員。最終的に約1000人を雇用する。

 投資額は500億円。工場拡張とともに増額して、将来的には1000億円となる。県は国内投資促進強化プロジェクト事業の一環として同社の誘致を進めており、大井川知事のトップセールスによって立地に結び付いた経緯がある。県の補助金は20億円に上る。同社ではそのほか、国からも補助金を得る予定だが、補助額は明らかにしていない。

 松本社長は「本格的な電動車時代において国内での持続可能な社会の一翼を担うことで、カーボンニュートラルの実現に貢献していく」とあいさつ。大井川知事は「国内最大級の18GWhまで拡張されると聞いており、雇用や関連企業の立地をはじめ、電動車生産における世界の一大拠点となるよう大いに期待している」とよろこんだ。

 共同会見には日産自動車のアシュワニ・グプタCOOが来賓として出席。同氏は「日産は50年までに車のライフサイクル全体におけるカーボンニュートラルの達成を目指している。EVのパイオニアとして、世界初量産型EV『リーフ』でエンビジョンAESCとともに歩んできた。カーボンニュートラルの促進に向け、次世代リチウムイオンバッテリーを生産する新工場に大変期待している」と述べた。

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