国、県、沿川市町などが取り組む那珂川緊急治水対策プロジェクトにおいて、国土交通省常陸河川国道事務所では約63・9億円で河道掘削や堤防整備などを実施する。年度内にも勝田・栄町地区(ひたちなか市)の堤防や大場遊水地(常陸大宮市、城里町)の整備に着工する。10~12月には事業計画資料作成の委託を見込んでいる。プロジェクト事業については2024年度の完了を目指して進めていく。
同プロジェクトでは2019年台風第19号と同規模の洪水が生じても、災害の発生を防止するために河道掘削や堤防整備、遊水地の整備を進めている。用地取得の状況次第だが、勝田・栄町地区の堤防整備、大場遊水地については年度内の発注、着工を視野に入れている。
事業計画資料作成では、久慈川・那珂川緊急治水対策プロジェクトの円滑な遂行に向け、土地収用法に基づく事業認定を受けるために必要な申請書や参考資料を作成する。履行期間は約6カ月。
堤防は下流部のひたちなか市栄町地区、同勝田地区、水戸市大野地区、同吉沼地区、城里町下圷地区と、中流部の常陸大宮市野口地区、同下伊勢畑地区において整備する。現状では大野で施工を進め、勝田において用地補償を行っている。そのほかの地区では用地測量や測量設計を実施。
築堤の高さについては下流部で概ね2~4m。中流部では地面から概ね6~7mの高さとなるように、現況より2~3m程度かさ上げする。天端の幅員を6m、法勾配を1対3とする。設計は栄町・下圷・野口・下伊勢畑を㈱オリエンタルコンサルタンツ(渋谷区)、勝田・吉沼を㈱建設技術研究所(中央区)。
河道掘削では、通常はグラウンドなどに利用している高水敷を掘削する。対象は下流区間(水戸市、ひたちなか市)の全体延長約10㎞。河道掘削量は全体で約260万立方mを見込んでいるという。内訳は若宮地区、水府・枝川地区、根本地区、中河内地区、渡里地区、下国井地区。準備が整ったため樹木伐採に着手している箇所もある。概略設計は日本工営㈱(千代田区)。
大場遊水地については左岸側(常陸大宮市、城里町)に囲繞堤、周囲堤、排水門、越流堤、初期湛水池を設ける。洪水調節容量として約580万立方mを想定。囲繞堤、周囲堤については八千代エンジニヤリング㈱(台東区)が詳細設計を担当。排水門に関しては7月15日に公募型指名競争入札を執行。越流堤の概略設計を八千代エンジニヤリングがまとめ、詳細設計策定者を選定中。
上流区間では、栃木県那須烏山市の下境地区で霞堤を整備する。用地調査を実施中。設計はニュージェック(大阪市)。
【図=大場遊水地の俯瞰図、写真=樋管整備が進む大野地区】


















