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茨城県筑西土木事務所

3・4㎞で河川改修工事/22年度から一部着手/桜川真壁工区を暫定改修

2021/08/11 日本工業経済新聞(茨城版)

 県筑西土木事務所は一級河川桜川の真壁工区で、約3・4㎞の河川改修工事に2022年度にも一部着手する方針であることが分かった。21年度に設計をまとめた上で、22年度に用地の測量や取得などを進める計画。流下能力の向上のため、暫定的に改修する予定で、河道掘削や築堤などを行う見込み。また21年度は桜川市真壁町椎尾地内で護岸工事を予定しており、早ければ月内にも公告する。下流で改修が進む筑波工区へ影響が出ないよう、状況を見ながら、真壁工区も順次進める方針だ。

 真壁工区の暫定改修では、桜川市真壁町源法寺地内の源法寺橋~同市真壁町亀熊地内の樺穂橋までの約3・4㎞を想定。掘削工や護岸工などの範囲は今後の設計で詰める。

 測量設計は3工区で進める。真壁町源法寺地内などの1工区約1・2㎞を㈱かつら設計(城里町)、真壁町塙世地内などの2工区約1・2㎞を㈱明和技術コンサルタンツ(小美玉市)、真壁町亀熊地内などの3工区約1㎞を中央技術㈱(水戸市)がそれぞれ担当する。

 真壁町椎尾地区の河川改修は、施工延長約200mを想定。掘削工約2200立方m、護岸工約2700㎡を見込む。

 桜川は桜川市鍬柄山に源を発し、筑西市、つくば市、土浦市を流下し、霞ヶ浦に合流する一級河川。河川の総延長は64㎞で、流域面積は350平方㎞。

 筑西土木事務所管内では管理延長約38㎞のうち、真壁工区11・75㎞と大和工区4・75㎞の合計約16・5㎞で河川改修を計画し、1975年度から治水事業に着手している。総事業費は約200億円を見込む。

 桜川の改修においては、下流の県土浦土木事務所管内で霞ヶ浦~太田橋(つくば市北太田)までの25・5㎞も進んでいる。このうち南側10㎞の土浦工区は概成しており、北側15・5㎞の筑波工区の整備を実施している。

 下流工区の整備が進んでいることを踏まえ、上流に位置する真壁工区は暫定的に改修し、流下能力の向上などを図り、周辺の旧真壁町市街地における浸水被害を軽減する。本格的な改修は下流工区の進ちょくを見ながら検討していく。

 なお20年度は樹木伐採工事のほか、真壁町椎尾地内の河川改修工事を白田工建㈱(桜川市)、真壁町亀熊地内の河道復旧工事を羽黒石材工業㈱(同市)が施工した。

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