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栃木県上都賀農業振興事務所

上都賀農振事業概要、千渡約80ha計画樹立へ、笹原田10ha、引田8haで圃整工、工事7件今月から発

2021/08/24 日本工業経済新聞(栃木版)

 県上都賀農業振興事務所は、県営農業農村整備の今年度事業概要をまとめた。調査を含む農地整備の9地区で事業費は7億2150万円。工事は7件。笹原田(鹿沼市)は圃整工を3分割し、2件を今月にも、1件を10月頃に指名。引田(同)は圃整工を2分割し今月にも指名する予定。山口(日光市、宇都宮市)はさく井工を9月下旬頃に指名し、揚水機設置工を12月頃に発注する。薄井沢(日光市)は実施設計を早期に委託する。調査は4地区。千渡(鹿沼市)で計画を樹立し、来年度の事業着手を目指している。

 今年度事業費は笹原田が3億700万円、引田が2億7200万円、山口が6000万円、田川流域(日光市)が1000万円、薄井沢が6400万円。

 笹原田は圃整工10haを発注。黒川付近の第2工区3・4ha、第3工区4・6haを先行し、9月までに入札する。

 10月に発注を予定する第1工区は圃整工2haと見笹霊園付近の未使用ため池の改修を実施。ため池は用水不足を補うもので計画貯水量841立方m。浚渫や取水ゲート・水槽の設置、コンクリート護岸工事などを予定している。

 今年度に圃整工は完了し、来年度は暗渠排水工に移る予定。暗渠排水工は地区中央部を想定し、14haを当初の事業計画に位置付けている。

 引田の圃整工は8・1ha。大芦川上流右岸で第1工区4・6ha、第2工区3・5ha。圃整工は今年度に完了し、来年度は補完工事を予定している。

 山口のさく井工と揚水機工は国道119号南側の上流の区域で実施。揚水試験を踏まえてポンプの大きさなどを決定する。山口と田川流域の2地区は換地業務を進め、来年度に事業を完了する予定。

 薄井沢は面積66ha。北側に主要地方道今市氏家線、東側に一般県道今市スポーツセンター線が通る沢沿いの農地。事業予定期間は2020年度から26年度、総事業費は17億700万円。創設する非農用地では日光市が大沢大渡線(旧広域農道)など市道2路線の整備を計画している。

 計画事業量は整地工66ha、道路工15・1㎞、用水路工15・4㎞(装工14・9㎞)、幹線排水路工2・6㎞(装工2・5㎞)、支線や小排水路工13・8㎞(装工12・8㎞)、暗渠排水工20・3ha、揚水機2基。50㌃以上の区画を約7割確保する。

 実施設計は外業1件を早ければ今月にも指名するほか、内業1件を10月頃に委託する予定。換地原案の作成業務も進め、来年度からの圃整工事に備える。

 来年度の事業着手を目指す千渡は武子川沿いの約80ha。国道293号仁神堂橋付近からJR日光線付近までの南北に細長い農地。武子川では五斗蒔堰などの用水堰があり、河川改修も計画されている。

 千渡以外の調査地区は沢又(日光市)が計画設計。沢又は薄井沢の下流に隣接する清水川などに沿った約50haの農地。来年度の計画樹立、23年度の事業着手を想定している。

 鹿沼市内では玉田地区約70haと西茂呂地区の約17haで基礎調査に着手。今のところ2地区とも2025年度まで調査を進め、26年度の事業着手を見込んでいる。

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