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茨城県つくばみらい市

設備改修や昇降機設置/既存施設を有効活用/谷和原庁舎の改修方針案

2021/08/27 日本工業経済新聞(茨城版)

 つくばみらい市庁舎改修等整備検討委員会は谷和原庁舎の整備検討案について、基本的に既存庁舎を有効活用し、機能や設備を改修する方針を取りまとめた。26日に行われた第3回会合においては改修案として、議会の空調設備をはじめとする設備関係の改修、昇降機の設置、配管類の更新、庁舎のバリアフリー化、外壁の防水改修などが提案された。委員会の検討内容を取りまとめた上で、9月にも市に報告する見込み。報告後、市が具体化へ向けて内容の精査、検討を進める方針だ。

 谷和原庁舎の所在地は加藤237の県道つくば野田線沿いで、谷原小学校の西側に隣接する。敷地面積は1万227㎡。

 施設概要は1975年築のRC造3階建て、延べ床面積2675㎡。職員数は約150人となっている。

 庁舎の課題として挙げる昇降機の未設置、改修後の事務室不足、改修時の仮設庁舎や駐車場の確保、議場の空調設備更新、分庁舎方式の維持管理費などを踏まえ、委員会で庁舎整備の基本的な方針を検討していた。

 整備案においては、既存庁舎改修のほかに、敷地内での建て替え、伊奈庁舎敷地内での増築、市内における台地への移転の計4案を検討。工事費用などを踏まえ、既存施設の有効活用を図る方向でまとまった。電気、水道、空調、トイレなどの設備関係の改修、バリアフリー化、防水改修を中心に、内装の改修なども提案された。

 検討委員会の中島道博委員長は「新しい市に生まれ変わっていく中で、古い建物をどうやって有効活用していくのかが課題となっている」とし、「既存施設を維持しつつ、改修を基本に考えていきたい」と話した。

 庁舎関係の施設では、2016年に伊奈庁舎(福田195)が開庁しており、規模はS造3階建て、延べ床面積3969㎡で、職員数は約200人となる。

 また伊奈庁舎敷地内に教育委員会庁舎が立地するほか、今月24日にはつくばエクスプレスみらい平駅近くに出張所として「みらい平市民センター」が開所した。

 なお19年度には谷和原庁舎の整備検討資料を㈱柴建築設計事務所(水戸市)が作成した。


 【写真=谷和原庁舎、伊奈庁舎】

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