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茨城県ひたちなか市

23年度着工目指す/佐和駅前広場整備進む/22年度は実施設計

2021/09/22 日本工業経済新聞(茨城版)

 佐和駅東西自由通路および新駅舎整備事業を進めているひたちなか市は、東口広場整備に動き出す。測量設計を東海設計㈱(ひたちなか市)がまとめ、工事は2023年度に取り掛かる。工期が約1年での完成を目指す。東口広場の規模は6000㎡。

ロータリーやバス・タクシーの乗降場、一般車の一時駐車場のほか、車イスなどを考慮したバリアフリー機能の設置も計画している。西口広場の整備については、22年度に実施設計をまとめ、23年度に東口広場と並行して工事を進めていく。

 JR佐和駅の改札口は、西口のみに設置されている状態。駅の東側に住む利用者は線路を横断し西側に回ってアクセスする必要があり、不便を来していた。市は東西に分断された地域間を相互につなぎ、利便性の向上と地域の活性化を創出するために、駅前広場を含む一体的な整備に取り組む。

 新たに開設する東口広場では、2車線を有するロータリーやバス・タクシーの乗降場、中央には一般車の一時駐車場10~20台規模を設ける。また、バリアフリーの取り組みとして、利用者が移動しやすい経路や分かりやすい誘導案内、使いやすい施設・設備を考慮する。現在、整備内容は茨城交通㈱などと検討を行っている。

 着工時期については、広場北側が東西自由通路および駅舎の施工エリアとなるため、新駅舎が供用を開始する23年春以降を見込んでいる。また、広場に接続する佐和停車場高野線(L460m、W25m)、高場高野線(L970m、W16m)と一体的に整備を進めていく。

 西口広場は、実施設計を22年度に委託し、23年度から東口広場の整備と合わせて進めていく。

 東西自由通路および新駅舎は、JRが施工を担当。現在は西口に仮設駅舎を建築しており、12~1月の供用開始を見込んでいる。自由通路については延長約80m、幅員4mの歩行者専用道として計画。駅舎は自動改札機を橋上部に配置。上りと下りのホームへの階段は1カ所ずつ計2カ所、エレベーターも2カ所に配置する。

 外観デザインは「中心性・和み・うるおい」をコンセプトとして、周辺地区のランドマークとするため、自由通路には大屋根や大庇を掛ける。新駅舎は大きなゲートの形状とすることで中心性を強調する。

 東口では自由通路の形状を階段状に、西口の壁面は縦のストライプとすることで「沢」の流れを表現。壁面は木を連想させる茶系を採用し、親しみやすく明るい雰囲気を感じるものとした。照明は温かみのある暖色系を付ける。利用者に和みを与えるとともに、存在感のある夜景を創造する。

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