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県9月補正予算案

2021/09/23 日本工業経済新聞(茨城版)

 大井川和彦県知事は22日、9月補正予算案を公表した。2022年度公共工事の平準化を図るため、14件・総額33億7000万円規模となる債務負担行為を設定した。さらに県政課題に対応すべく、茨城中央工業団地整備推進に4億5000万円、国補公共事業費には9億7800万円を盛り込んだ。新型コロナウイルス感染症関連ではアクアワールド茨城県大洗水族館施設整備事業費4600万円、県民文化センター施設整備事業費1600万円などを計上している。

 2022年度公共工事の平準化を図る14件は、いわゆるゼロ国債を活用したもの。債務負担行為の期間はいずれも22年度となるため、21年度内に工事発注または業務委託し、契約を締結。22年度から円滑に事業に着手できるよう手続きを進めていく。

 債務負担行為の主な対象案件と限度額は▽主要地方道大洗友部線、茨城町小鶴地内外4カ所整備=6億1000万円▽主要地方道つくば真岡線、筑西市内外1カ所の交通安全施設工事=7500万円▽主要地方道水戸神栖線、茨城町城之内地内外55カ所の舗装修繕=9億3700万円▽鉄道および高速道路を跨ぐ道路橋の定期点検=9000万円▽道路交通安全施設=8000万円▽中丸川、など河川改修=3億5000万円-。

 さらに▽大洗海岸、大洗町成田地先外1カ所の養浜=9000万円▽内宿地区、行方市内宿地先の急傾斜地崩壊対策=4000万円▽鹿島港浚渫工事=3000万円▽偕楽園施設整備=6000万円▽長山アパート長寿命化=8349万円-となっている。

 県政の課題に挙がる茨城中央工業団地整備推進について、2期地区への企業進出に伴う周辺道路を整備。工事費に4億5000万円を投じる。また国補公共事業として、緊急対応が必要な橋梁補修や公営住宅の修繕を行うため、9億7800万円を計上した。

 感染症対策にはアクアワールド大洗水族館の非接触型入場ゲートなどを整備。4600万円を充てる。県民文化センターでは座席等の抗菌加工を予定している。工事費は1600万円。

 そのほか、いばらきの養殖産業創出事業における技術開発に必要となる設備整備追加費8600万円を措置。つくば国際会議場施設整備費として5700万円を投じ、大ホール映像設備をデジタル化。コロナ禍における多様化する会議需要などに対応する。

 また9月議会には、茨城町中央工業団地の土地35万7726・53㎡を、㈱エンビジョンAESCジャパンに売却する議案も上程。可決されれば、同社が開発行為を本格化させる。

 補正予算案が可決されれば、一般会計など予算全体に769億9400万円を追加し、累計総額2兆175億2800万円となる見通し。なお感染症対策予算には一般会計と企業会計を合わせ、755億6000万円を組んだ。

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