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茨城県阿見町

阿見町の大規模事業まとめ/子どもセンター新設へ/クリーンセンターは広域化視野

2021/10/05 日本工業経済新聞(茨城版)

 阿見町が今後想定している大規模事業をまとめた。子育て支援センターと児童館を集約した(仮称)子どもセンターや、文化財などを展示する(仮称)歴史民俗資料館の新設が構想されているほか、耐用年数の期限が迫っているごみ処理施設「霞クリーンセンター」の更新、本郷中根線や中郷寺子線、公園通り線など都市計画道路の整備も推進していく。

 【子どもセンター整備事業】

 子ども家庭課では、既存の学校区児童館(中央1―3―4)の老朽化が顕著であることから、地域子育て支援センター(阿見4002―19)との統合施設の新設を考えている。

 現在の学校区児童館は1974年築、W造平屋、249㎡。昨年の点検では、軒樋や建具の破損、外壁のひび割れ、内装の剥がれが確認された。個別施設計画では、移転後は解体する方針となっている。

 地域子育て支援センターは99年築、W造平屋、66㎡。育児講座を開いたり、親子の遊び場を提供したりしている。利用者が年々増加し、手狭となってきていることから、移転を計画。跡地は保育関連施設として活用する方針。

 【歴史民俗資料館整備事業】

 町内にはかつて、貝塚などの遺構が数多く存在していたとされ、文化財が多く発掘されていることから、それらを展示する施設として生涯学習課が構想している。

 2020年12月の定例議会では、海野隆議員の質問に対し、湯原正人教育長が「先人たちから引き継いできた文化財、歴史資料を後世に引き継いでいくための施設。規模や立地、新築または既存施設の利活用等を含めて検討中。多額の事業費を要することから、今後総合計画および生涯学習推進計画に盛り込んでいけるように検討してまいる」と答えている。

 【ごみ処理施設の更新】

 霞クリーンセンター(追原2731―2)は1997年竣工で、工場棟(RC造4階建て、延べ4564・26㎡)と管理棟(RC造2階建て、延べ465・96㎡)で構成。敷地面積3万1499㎡。焼却能力は1日当たり84t(42t/16h×2基)。形式が准連続焼却式焼却炉。粗大ごみ処理施設の破砕能力は5時間当たり30t。

 元施工は川崎重工業㈱(東京都港区)で、元設計が㈱日本環境工学設計事務所(東京都千代田区)。総事業費54億7370万円。

 耐用年数の期限である2032年度までの長寿命化は済んでいるが、その後については、牛久市や土浦市、江戸崎地方衛生土木組合、龍ケ崎地方塵芥処理組合などと広域化を含めて検討している。23年度までには整備の方向性を決めるとしている。

 【都市計画道路整備事業】

 これから整備が控えているのは、①本郷中根線(L約1990m〔全線〕、W27m)②中郷寺子線(L約900m〔一部〕、W18m)③廻戸若栗線(L約450m〔町施工分一部〕、W16m)④センター通り線(L約500m〔一部〕、W18m)⑤公園通り線(北側L約160m〔一部〕、南側L約380m〔一部〕、W12m)―。


【①老朽化が著しい学校区児童館②32年度に耐用年数を迎える霞クリーンセンター】

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