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埋浚協会が港湾工事の休日取得アンケート/北陸は平均4週7閉所

2021/10/13 新潟建設新聞

 日本埋立浚渫協会が、会員企業に対して実施した港湾工事の休日取得(閉所)のアンケート調査の結果をまとめた。北陸地方整備局発注工事の平均は4週7・0閉所で、閉所日数は前年度から0・5日増加し、全国平均の6・5日を上回った。

 アンケートは国土交通省等が発注する港湾・空港工事のうち、会員企業28社が元請けとなり2020年度に完成した工事218件が対象。対象工事の管理技術者または現場代理人からの回答を得た。北陸地整では11件が対象となる。

 北陸地整発注工事11件では、7件が4週8閉所以上を達成。4週5~7閉所が3件で、1件は4週4閉所未満だった=図=。4週当たりの閉所日数は、当初計画段階では7・5日と前年度から0・1日増加。閉所実績も7・0日で前年度から0・5日増加している。海上工事と陸上工事の状況別では、海上工事9件の作業所閉所実態は4週8閉所以上が5件で、平均は6・8日、陸上工事2件は、いずれも8日閉所で、4週8閉所を達成している。

 4週8閉所未満の工事4件で、工期が不足する理由を聞いた結果では、▽現場条件▽他工区との調整▽資機材調達の制約▽その他制約―などの回答があった。発注者と4週8閉所を目指して工期延伸や変更の協議が行われたのは1件のみだった。

 協議を行わなかった理由には「供用開始時期が決まっており、工期延伸が認められる余地が無い」「休日作業で努力しても工期内竣工が困難と判断した時点での協議を考えていた」「そもそも休日取得を理由に変更協議をするという発想が無かった」などの意見が出されており、受発注者ともに意識改革が求められる結果となった。

 発注時期については、「遅い」とする回答は無く、「適正」または「早い」との回答が6件となったものの、5件が「やや遅い」と答えている。

 また全国218件の状況では、4週当たりの作業所閉所日数は、閉所計画時点では7・1日と前年度の7・2日から0・1日減少し、ほぼ横ばいとなる。閉所実績は6・5日で前年度の6・3日から0・2日増加。閉所実績の増加は4週4閉所以下が4ポイント減少したことによるもの。

 当初計画段階で4週8休以上の休日を設定した工事は全体の74 %で、前年度の76%より2ポイント減少した。また閉所実績は49%で、前年度48%から1ポイント増加とほぼ横ばいとなっている。また海上工事と陸上工事の閉所状況は、全体平均で大きな差異は見られなかったが、陸上工事では、4週8閉所以上と4週4閉所以下の2極化の傾向が見られる。

 工期が不足する要因については、現場条件が最も多く67%。次いで気象・海象が32%、他工事との制約が24%と続く。

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