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埼玉県富士見市

富士見市が庁舎現地建て替えでおおむね一致

2021/10/15 埼玉建設新聞

 富士見市の庁舎整備検討審議会は14日、新庁舎建設地に現敷地が最有力とおおむね一致した。浸水想定区域内であり、現時点で仮庁舎が必要となる可能性があることから、今後は求められる防災対策や仮庁舎を必要としない方法について十分な検討を行う。新庁舎の必要面積については約1万3000㎡が基準。各施設の集約化やデジタル化など社会情勢の変化、盛り込む機能で変動する部分を設計段階までに精査する。審議会は次回以降、12月の最終答申に向け議論を深める。

 現庁舎敷地(鶴馬1800-1)は浸水想定区域内にあるため、防災面で課題を抱える。対応策として、新庁舎では1階部分の駐車場化やロビー化、1階床レベルのかさ上げ、止水板設置など、建築技術による水害対策を挙げた。

 災害応急活動を確保するためには災害対策本部室、罹災証明書などの発行窓口、電気室などの上層階への配置、公用車の一時的な高所避難などの案を練る。

 鶴瀬公民館、水谷公民館、鶴瀬西交流センターが担う災害対策本部の代替設置場所に関しても同様に整備するほか、高台への防災庁舎設置も考えている。

 敷地内余剰空間の関係で、仮庁舎の有無についても検討が必要となる。利用しない場合、市役所以外にキラリふじみ、中央図書館、総合体育館、文化の杜公園が活用できる。ただし、都市計画法の規制により市役所庁舎は市街化調整区域への移転はできない状況となっている。

 建て替え場所とされた敷地面積は1万7495㎡。本庁舎(RC造地下1階地上2階建て、延べ床面積6693・72㎡)と第二庁舎(S造4階建て、同1725・28㎡)が立地する。

 候補地としていた「高台の市有地」と「高台の民地」は費用面、法令上の課題の面で実現性が低いと結論付けた。

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