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【建設投資見通し】21年度は62・6兆円で近年最高に

2021/10/20 本社配信

 国土交通省は19日、2021年度における出来高ベースの投資額を推計した建設投資が、前年度比2・9%増の62兆6500億円となる見通しを明らかにした。20年度の減少から増加に転じており、建築補修投資額の計上が始まった15年度以降の7年間では過去最高の水準。政府投資、民間投資がいずれも増加している。特に政府投資は前年度比2・4%増の24兆5300億円となり、3年連続の増加と引き続き好調で、15年度以降では最も多い。

 民間投資は38兆1200億円で同比3・2%増となる見通し。民間投資のうち、住宅建築投資は15兆3500億円で同比1・5%増、非住宅建設投資は16兆7400億円で同比4・8%増、建築補修(改装・改修)投資は6兆300億円で同比2・9%増。前年度がコロナ禍の影響もあって37兆円を割り込むなど低調だったことから、いずれも前年度を上回る見込みだが、15年度以降では上から4番目の水準にとどまっている。

 建設投資全体を建築・土木別に見ると、建築投資が38兆3500億円(前年度比2・2%増)、土木投資が24兆3000億円(同比4・0%増)を見込む。21年度の建設投資が国内総生産に占める比率は11・2%となる見通しだ。

 建設投資は、1992年度の84兆円をピークに減少基調となり、2010年度には半分程度まで減少した。その後、東日本大震災からの復興等により回復傾向にあり、21年度は20年度補正予算に伴う政府建設投資が見込まれるため、高水準となっている。

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