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盛土条例の制定へ有識者検討会が初会合

2021/10/22 新潟建設新聞

 静岡県熱海市での土砂災害を受けて、新潟県は21日、盛土を規制する条例の制定に向けた有識者検討会の初会合を開いた。非公開で行われた議事では、年度内の条例制定に向けて、条例の主旨や対象範囲、確認方法など規制の方向性や制度の概要を協議。11月中に開かれる次回の検討会で取りまとめを行う。

 規制内容については、今後、築造される盛土を対象に盛土の所有者、施工者の責任の明確化や盛土を行う場合の申請および許可の義務付け、検査による災害防止措置など安全対策の確認、違反した場合の罰則などを検討。土砂の搬出入についても規制の中で確認する見通し。対象となる規模や範囲などについては、他県での事例などを参考に、さらに検討を進める。条例は県議会での議決後、周知期間を経て施行する。

 なお現在ある盛土については、県で総点検を進めており、これまでの許可や届出の資料、国土地理院から提供された盛土の可能性箇所データなどから、机上調査で盛土の可能性がある箇所の抽出調査を実施。現時点で約1100カ所を抽出し、届出の内容と現地状況の確認、災害防止措置の状況など現地の目視点検を実施している。

 金子法康土木部長は、「盛土等の崩壊による災害防止は、早急に対応すべき課題である。土砂の崩落による災害の未然防止のため、早期の条例の制定を目指す」とした。

【写真=有識者が条例内容協議】

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