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茨城県東海村

22年度が設計着手/村松統合園23年度着工へ

2021/10/27 日本工業経済新聞(茨城版)

 幼稚園再編を進めている東海村は、統合園となる村松幼稚園の整備に動き出す。2022年度には設計に取り掛かり、23年度に工事に着手する。園舎では配膳室やエレベーターの新設、高圧受変電設備設置など、園庭では中心部への築山新設や植樹、可動式遊具の設置、フェンス整備などを想定している。また駐車場は近隣の交番跡地や東海中学校第2グラウンド脇の整備を見込んでいる。受け入れ環境を整えることで、24年当初に予定している舟石川・須和間幼稚園との統合に備える。

 村では、教育・保育の状況の変化に対応するものとして、舟石川幼稚園と須和間幼稚園を23年度末に、石神幼稚園については25年度末に廃止とし、それぞれ村松幼稚園に統合することに決めた。園児数の増加や、送迎環境に対応するために整備を進める。工事時期は23年度に限らず、26年度当初までに段階的に行っていく場合もある。

 村松幼稚園(村松北1―4―1)は、1989年に建築。建物の規模・構造がRC造2階建て、延べ床面積1970㎡で新耐震基準。敷地面積は5572㎡となっており、原研通りから入り、周辺は住宅地となっている。

 園舎整備では、保温庫や冷蔵庫などを配置するための配膳室やエレベーターの新設のほか、キュービクルを備える。高圧受電設備設置については、村がまとめた実施計画の中で事業費4158万円を試算している。このほか、1階テラス屋根の新設、トイレの洋式化や多目的トイレの整備なども実施予定。具体的な整備内容については今後も協議・検討していく。

 園庭では、中心部への築山の新設や植樹、総合遊具を撤去と可動式遊具の新設のほか、駐車場と園庭の境界へのフェンス整備などを見込んでいる。

 駐車場整備に関しては、村松幼稚園から西へ400mほど離れた交番跡地(約1200㎡)を活用し、40~45台分を確保する。現況は砕石敷きとなっており、出入り口の傾斜緩和やフェンスの設置などで利便性と安全性を確保する。

 幼稚園南側の東海中学校第2グラウンド脇も駐車場用地の候補となっており、約25台分の職員駐車場としての利用を想定しているが、統合後の利用状況を見てからの整備の可否を検討していく。

 村では03年度以降、園児数が減少傾向で村松幼稚園以外の園では1クラスの学級編成となっている。近年の少子化により教育・保育の状況が大きく変化していることなどを踏まえて、適正な集団規模の維持と幼児教育・保育サービスの質を向上させるため整備に取り組む。

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