栃木市は、平川地区開発（都賀町升塚、都賀町家中、都賀町平川、大塚町）の事業計画をまとめた。北関東自動車道都賀ＩＣ南側に位置する区域面積２２・７ｈａに公共施行による土地区画整理事業を導入し、産業団地を造成。５区画のほか、調整池１カ所、公園２カ所、区画道路を築造する。事業期間は２０２１年度から２８年度までの８年間に設定。２４年度の予約分譲開始を視野に、総事業費約２８億６１９０万円を見込んでいる。

　市は２１年４月に特別会計を創設し、初年度は事業費５億３１４９万３０００円を計上。内訳は用地購入費４億４７６９万３０００円、換地設計委託料６５２６万３０００円、実施設計委託料１８５３万７０００円。基本計画、基本設計は八興（宇都宮市）の担当。

　計画地は市中心市街地から北東４㎞地点。南側２・５㎞に都賀ＩＣ、西側は都市計画道路３・３・３号小山栃木都賀線（主要地方道宇都宮亀和田栃木線）に接する南北に細長い土地形状。東側は醸造酢大手のミツカン栃木工場が操業し、地下水を利用している。

　広域交通ネットワークに恵まれた利便性、豊富な地下水、周辺部の農業生産基盤との連携が可能な開発適地。食品関連産業の誘致を想定し、地域経済活性化や雇用の拡大につなげていく。現況は大部分が水田と畑地、一部が工場、事業所、住宅、墓地。

　小山栃木都市計画区域マスタープランに基づく県決定の区域区分変更で一帯の３１・２ｈａを市街化区域に編入、市決定の用途地域の変更で３２・８ｈａを工業専用地域に指定、市は２２・７ｈａを土地区画整理事業に選定。これらは２０年度末に都市計画決定した。

　道路は小山栃木都賀線（幅員２５ｍ）と地区南側の市道２０３３号線を結ぶ幹線区画道路が幅員１２ｍ（歩道付き）。各区画へアプローチする区画道路は幅員９ｍと６ｍを適正に配置。公園や墓地の利用と維持管理用に幅員４ｍの特殊道路（歩行者専用）を設ける。

　西側を縦断する小山栃木都賀線は延長８０８・２ｍ、区画道路は幅員１２ｍが延長８８６・７ｍ、幅員９ｍが延長５０６・５ｍ、幅員６ｍが延長７１３・６ｍ、幅員４ｍの特殊道路は延長２２０ｍ、水路は幅員４・５ｍが延長１１２・２ｍ、幅員４ｍが６７４・６ｍ。

　街区公園は北側の１号が３６００平方ｍ、南側の２号が３３００平方ｍ。用排水路は道路に側溝や雨水管を布設。１万６８００平方ｍの南東部調整池で水量を調節後、東側沿いに流れる普通河川赤渕川を経て１級河川思川に放流。用水は普通河川大川を付け替える。

　施行後の保留地は９万平方ｍ（３９・５４％）、区画は６万６０１５・５９平方ｍ（２９％）、道路は４万４７４２・４５平方ｍ（１９・６５平方ｍ）、水路は１万９９７７・３２平方ｍ（８・７８％）、公園は６９００平方ｍ（３・０３％）。浸水対策で全体を盛り土する。

　総工費は２８億９９０万円。年度別の工事費は２１年度８５００万円、２２年度２億９５５０万円、２３年度１０億８５７０万円、２４年度１０億１５７０万円、２５年度２億７８５０万円、２６年度２００万円、２７年度４５５０万円、２８年度２００万円。