記事

事業者
(社)埼玉県建設業協会

埼建協が第23回技術発表会を開催

2021/11/15 埼玉建設新聞

 埼玉県建設業協会(伊田登喜三郎会長)は11日、第23回技術発表会を埼玉会館で開催した。優れた13事例が披露され、参加した約300人が情報を共有。伊田会長は「会員企業一同、地域社会の役に立てるよう、今後も技術力の向上に努めていく」と宣言した。関東地方整備局と県が後援し、県市長会と県町村会が協賛した。

 冒頭に伊田会長は「今年は埼玉県が誕生して150年を迎える記念すべき年」と話し、技術発表会が150周年記念事業の一環として行われることを明らかにした。

 また新型コロナウイルスについて「関連の倒産件数が2000件に迫るなど、厳しい状況が続いている」との認識を示した上で、ワクチン接種の進展から「来年は経済活動が本格的に正常化に向かうことが期待されている」と述べた。

 ただ地域建設業にはICT活用や担い手確保などで「一層の取り組みが求められるなど、まだ多くの課題が残されている」とみており、協会活動の中で積極的に対応していく考えを強調した。

 来賓として招かれた大宮国道事務所の阿部俊彦所長は「災害に対して、ぜい弱な国土を持っている我々が社会の安全・安心を確保するためには、地域の守り手である建設業の存在がなくてはならない」と強調。続けて「一層の技術開発の推進、優れた人材の育成に、発表会が大いに寄与すると期待している」とあいさつした。

 県土整備部の金子勉副部長は建設業を取り巻く現状認識として「担い手確保が最大の課題」と話し、発注者の立場からも働き方改革を進める考えを強調。具体例の一つとして、同部では2021年度に週休2日モデル工事を約400件で展開する見通しを語った。また次回以降の発表会を見据えて「職員の技術力も高めていければと考えている」と話した。

 事例発表テーマは次のとおり。

 ▽大スパン木造軸組のアンカーボルト設置方法の検討(伊田テクノス) ▽ICT地盤改良(深層混合処理)について(小川工業)

 ▽RC造工事を通した技術の伝承(岩堀建設工業)

 ▽遠隔臨場による立会いについて(中原建設) ▽大スパン鉄骨建物解体時の安全対策(ユーディケー)

 ▽Next川の再生(県河川環境課)

 ▽マスコンクリート三次元温度応力解析について(関口工業)

 ▽小江戸の景観をイメージしたルーバーの施工(古郡建設)

 ▽特別高圧電力の地中線管路工事における三次元曲線推進(とだか建設)

 ▽事務所がない現場での作業の効率化について(八生建設)

 ▽厳しい工期設定や諸条件に対応するための仮設計画の立案(島村工業)

 ▽施工計画の工夫(斎藤工業)

 ▽長尺桁の架設に関する創意工夫(平岩建設)

記事資料

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら